Sea on a rainy day ページ42
・
(エースさん、どうしたんだろう…)
Aは車を運転しながら
助手席のエースをチラ見していた
スーパーの駐車場で様子がおかしいと
思っていたのだが
急に海に行きたいと言われて
車を走らせているのだ
今は眠っているのか
静かに瞳を閉じている
だが、そんな姿も絵になっているのは
エースだからなのだろう
(あっ、意外に睫毛長い…)
端正な顔にチラチラと何度も
視線を送ってしまう
( 悩みでもあるのかな…)
まさか自分の事で悩んでいるとは
夢にも思っていないAは
検討もつかなかったのである
・
・
・
ゆったりと外から聞こえてくる雨音が
程よいＢＧＭとなって２人を包む
Aの車は２人の住む街から30分程移動し
海が見えるところに停まっていた
ここは海水浴場の駐車場
そして、今はエースとA以外誰もいない
車を停めればエースはゆっくりと
目を開けた
もともと眠っていた訳ではなく
Aにどうやって想いを伝えるか
必死で考えていたのである
Aはエースと視線が絡むと
何気なく微笑んだ
『海、着きましたよ』
「そうらしいな…」
窓の外に目を向ければ
雨で薄暗いが遠くに水平線が見える
「Aは海好きか…？」
『好きですよ…
理由を聞かれるとわかりませんが
昔から好きですね』
フロントガラスから穏やかな表情で
Aは海を見つめる
「俺たち三兄弟も海が好きなんだ
よく三人で海賊ごっこをしたもんだ…」
(そんな顔初めて見た…)
昔を思い出しているのか
その柔らかな雰囲気のエースから
Aは目が離せなくなる
トクン…トクン…、、
普段とはまた違った顔を見せるエースは
とても魅力的で…
胸の辺りが落ち着かない
「A…」
『はい…』
真剣な眼差しを向けて
エースはAの座席のレバーを上げた
『きゃ…』
ガクンと座席は角度を変え少しだけ傾く
Aは椅子にもたれたまま
少しだけ後ろに倒れた
ちょうど助手席のシートと同じ角度だ
『ちょ…、何するん…』
「お前が好きだ…」
Aの言葉を遮るように
エースの言葉が発せられる
(…へ⁈ )
Aが視線を上げれば
隣のシートのエースと視線がぶつかる
その瞳はまるで火を灯したかの如く
熱っぽく艶やかだ
ドックン…、、、
心臓の音が車内に響いた
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あい(プロフ) - あんさん» ありがとうございます！ハンコック様ですね！ちょっと先になるかもしれませんが、登場させますね^ ^ これからも、よろしくお願いします。 (2019年4月7日 17時) (
レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
あん - すごく面白いですね。これからも、頑張って下さい(￣^￣ゞあと、ハンコック様を出して頂けると嬉しいですO(≧∇≦)o (2019年4月7日 15時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 名無し20284号さん» ありがとうございますッ！最高の褒め言葉で嬉しさのあまり、叫んじゃいました笑 私のペースで更新します。これからもよろしくお願いします^ ^ (2019年3月5日 11時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し20284号(プロフ) - 本当に最高の作品です。話が投稿されるたびにおもしろ度の投票が出来ないことがとても残念に思いますT^T お身体に気をつけながら投稿頑張って下さい！ (2019年3月4日 20時) (レス) id: 9beccee760 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - chiharuさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします^ ^ (2019年2月1日 15時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：i
| 作成日時：2019年1月29日 15時
