月夜の晩に ページ20
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(疲れた…)
金曜日の夜
ベージュのパンツスーツに
身を包んだAがヒールを鳴らし
駅前の道からアパートの方へと歩みを進める
外での仕事は滅多にないのだが
今日はある企業に用があり出向き
打ち合わせをしたのだ
(こんな日はお酒でも飲みたいな…)
まだ日が落ちたばかりである
何処か店に入ろうかと
スマホを取り出していると
「おい…」
聞き慣れた声に肩を叩かれて振り向けば
『ゾロさん…』
こちらも珍しく黒のスーツを纏った
ゾロが立っていたのである
「こんなところで何してんだ？
しかもスーツなんて珍しいモン着て…」
と、上から下まで
Aをまじまじと見つめる
『ちょっと仕事で…
ゾロさんこそ
スーツ姿初めて見ました…』
普段の鳶職の格好も似合っているが
スーツ姿はまた違った雰囲気のゾロ
(何て言うか…、かっこいい…)
Aも負けじと
ゾロのことをじっくりと見入ってしまう
そんなゾロが目立たない訳もなく
周りの女性たちはチラチラと
ゾロの方を見ているのがわかる
「あー、今日は表彰式だったんだよ」
と、頭をぽりぽりと掻く
『表彰式ですか…？』
Aが目線をゾロの持っている袋に向けると
筒状に丸められた賞状と
キラキラと輝くトロフィーが目に入った
(そういえば、ゾロさんの部屋
剣道のトロフィーがいっぱいあったな)
なんて、前にゾロの部屋に入ったときのことを
思い出す
『もしかして、剣道の表彰式ですか？』
「あぁ、そうだ」
ニッと笑うゾロは嬉しそうだ
『ちょっと見てもいいですか…？』
「あぁ、壊すなよ…笑」
『壊しませんよー！』
そう言って手渡されたトロフィーには
"社会人の部 優勝" と書いてある
『わぁ…っ！ゾロさん優勝したんですね！
おめでとうございます！！』
Aがフワッと微笑めば
ほんのりと頬を染めながら
「おう！」
と、ゾロも笑顔を見せる
そんな普段とは違う顔に
Aの胸はゆっくりとスピードを上げる
(あぁ…、こんな風にも笑うんだ…)
なんて胸がキュンとなる
「これから酒でも飲もうと
思っていたところなんだが…お前付き合え」
ちょうど、Aもお酒を…と
思っていたところである
『勿論です！優勝のお祝いしましょう！』
と、２人は歩き始めたのである
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あい(プロフ) - あんさん» ありがとうございます！ハンコック様ですね！ちょっと先になるかもしれませんが、登場させますね^ ^ これからも、よろしくお願いします。 (2019年4月7日 17時) (
レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
あん - すごく面白いですね。これからも、頑張って下さい(￣^￣ゞあと、ハンコック様を出して頂けると嬉しいですO(≧∇≦)o (2019年4月7日 15時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 名無し20284号さん» ありがとうございますッ！最高の褒め言葉で嬉しさのあまり、叫んじゃいました笑 私のペースで更新します。これからもよろしくお願いします^ ^ (2019年3月5日 11時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し20284号(プロフ) - 本当に最高の作品です。話が投稿されるたびにおもしろ度の投票が出来ないことがとても残念に思いますT^T お身体に気をつけながら投稿頑張って下さい！ (2019年3月4日 20時) (レス) id: 9beccee760 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - chiharuさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします^ ^ (2019年2月1日 15時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：i
| 作成日時：2019年1月29日 15時
