雄英脱出【死柄木弔】 (ページ16)

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俺っぽさページ16

服ヨシ。髪ヨシ。目ん玉ヨシ。控室にて最後の確認。

　「ばっちり。」

切「お！！今日は髪セットしてんのな！！イカすぜ！！」

芦「いけめーん！！」

そう。俺は死柄木さんに見てもらうためだけにこの2週間準備してきた。いつもおろしっぱなしの黒髪も、今日はお洒落に片方だけ上げてる。これなら普段よりかはマシだろう。

切「いやーキンチョーすんな！！！」

　「はははっ」

切「お前なんかいつもと違う！！」

そりゃそうだ。こちとらあの人へのアピールに勤しんで大興奮だ。だからたぶん、今日はずっと笑顔さ。

轟「緑谷、」

トドロキは緑谷に執心か。まあ俺には関係ないね。ヒーローを目指すもの同士のあーだこーだはどうでもいい。俺はただ死柄木さんに認めてもらえればそれで良い。想像するだけで自然と笑みが溢れてしまう。変態みてーだ。←

轟「色取、お前もな。」

　

　「…おれ？」

轟「USJでお前を敵の中心で見た。お前の、」

　「俺は。お前を見てない。」

轟「…。」

事実だ。天下のトドロキクンが俺に何を思おうが知ったこっちゃない。俺は死柄木さんしか見てないし。

トントンと指の先でトドロキの胸を叩いた。俺の方がギリ身長は上だから、ちょっとは余裕ぶれた。正直なところ関わりたくない。怒らせるとアレだから笑顔は崩さなかった。

切「お、おい直前にやめろって…彩人も！！」

　「ハハハ、ごめん。」

とっとと入場してしまおう。

見ててね、死柄木さん。

轟「…」