誰でしょう？ ページ11
ヒーローside
エリちゃんを助けるために曲がりくねる廊下を駆け抜ける。ロックロックのおかげでいくらか動きやすくはあるけどそれでも気は抜けない。
「ハァハァッ 埒が明かない！！」
リューキュウたちが、ヒーロー達が、警察の方々が、切島くんやファットガムが、紡いだ道を止めてたまるか！！
そう自分を奮い立たせたとき、僕たちを阻んでいた壁が一気に開けた。どういうつもりだ！？
「デク！危ない！」
「えぇっ！？」
安心したのも束の間、また壁が襲いかかる。イレイザーのおかげで何とか助かったが、いけない。気を抜いたらみんなに迷惑がかかる。
「分断…？今更…」
「今になってやり方を変えたのか」
「却ってこっちは動きやすくなっちまってるが…」
「それを補って余りあるということだろう」
「来るぞ！“次の一手”が！！」
土煙がだんだんと晴れてくる。相澤先生と僕、ロックロックが分断されたらしい。次の一手って一体…。
「！！？」
相澤先生の驚く声。先生はいつも冷静だからそのような声を聞くとよっぽどの事態なのではと疑ってしまう。いや常に疑え。状況を常に考えなきゃ。
「どうしました！？……え！！！？」
真っ黒の髪に真っ黒の瞳。見慣れた笑顔は浮かべておらず背中にはたくさんの包帯が巻いてある。行方不明だったクラスメイト、色取くんがそこに立っていた。生気のない目をしている。
こんなところになぜ…！？
「い、色取くん！！？」
「み、緑谷…！！！」
あまりにボロボロなその姿に駆け寄って、抱きしめようとした。今にも泣き出しそうなクラスメイトの姿はまるで小さな子供のようで、助けなきゃという衝動に駆られた。
「デク！！止まれ！」
しかし相澤先生が僕を止める。なんで止めるん…いや、常に疑わなきゃいけないんだった…！色取くんが味方である保証なんて、どこにも…。
色取くんらしき人物は震える声で僕に話しかける。
「…緑谷、よかった助かった、俺、訳わかんないまま攫われて、母さんも多分殺されて、ずっと1人で、…ぅう」
「先生！色取くんの救助を先に…！…って、あれ」
ボロボロのクラスメイトの姿が消えた。少し目を離した隙に、まずいまずいまずい。
これは…敵だ…！！
背後から感触と悪寒。すぐに体勢を立て直す。見たことのない笑顔をした色取くんの形のものがすぐそこにある。
「出久くん！出久くん！！出久くん！！！！」
「デク！離れろ！！そいつは
…色取じゃない！！！」
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ゆずな - この作品めっちゃ好きです！続き待ってます( *´꒳`* ) (4月22日 8時) (
レス) @page47 id: f39121074c (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 連合のみんなと仲良いいのめっちゃ好きです！大好きです！！！ (3月24日 1時) (レス) id: 22eb9a9e70 (このIDを非表示/違反報告)
狛 - めちゃくちゃ面白いですね！更新がんばって下さい！ (10月9日 0時) (レス) id: c4f896039b (このIDを非表示/違反報告)
Mika(プロフ) - 小説の中で一番これが好きです。これからも頑張って下さい (2023年4月28日 22時) (レス) id: 0ecb511d32 (このIDを非表示/違反報告)
鞘駄(プロフ) - 魔水さん» ありがとうございます！励みになります (2023年1月10日 22時) (レス) @page2 id: d21a21d4c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞘駄 | 作成日時：2023年1月9日 1時
