第七十八話「禁断」 ページ36
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『ネオンちゃん！？ネオンちゃん！！！』
何度も何度も、彼女の体を揺するが反応がない。
何が起きたのか頭が追いつかない。
だって、さっきまで、普通に喋って…笑って…
なのに…なんで……！！！
何の前触れもなく突然倒れた彼女は、まるで眠り姫のようだった。
息もしている。
心臓もちゃんと動いている。
体も暖かい。
なのに、目だけが覚めない。
一体、彼女の身に、何が起こったの…？
『クロロさん…どうしたら…』
「一体…なぜ…誰か、早く医者を呼んでくれ！！」
クロロさんも同じように驚いていた。
大きな声で、急いで、近くにいた警備員のような人に医者を求めてくれる。
すると警備員のような人は、トランシーバーで誰かと連絡を取り始めた。
「こちら北側エレベーター前。急病人だ。救急車を」
「((ダメだ。参加証を持たないものは、誰も入れるなって命令だ))」
トランシーバーから聞こえてくる声。
『なっ…』
「なんだと？！ふざけんじゃねェぞ！！ノストラード組の娘さんだぞ！！てめェ責任とれんのかって伝えろ！！！」
血相を変えて、トランシーバーの向こう側にいる人に怒鳴るクロロさん。
その姿に、私は少し驚く。
でも、クロロさんが怒鳴っていなかったら、きっと私が同じように怒っていた。
「((チッ聞こえたよ、仕方ねぇ、))」
トランシーバーの向こう側にいる人は、どうやら救急車を手配してくれるようだ。
少し、ホッとする。
目を覚まさないネオンちゃんの体を支え、どうか無事でありますようにと願った。
「彼女のことを、頼んだよ」
『え…？クロロさん…‥……？』
突然。クロロさんは背中を向け、コツコツと靴音を鳴らし立ち去って行く。
待って…まだ貴方に、聞きたいことが…
『待って…待ってください！！』
思ったよりも大きな声が出た。
私の声に、数メートル先で、コツ…と足を止めたクロロさんが振り返る。
「なんだい？」
『…貴方は、一体、なんですか？』
ずっと気になっていた。
考えないようにしていても無理なんだ。
占い。涙。言葉。運命。
今、本当のことを、真実を、知りたい。
すると、数メートル先にいるクロロさんが、ニッと口角を上げた。
一瞬だった。
突然クロロさんの姿が消えたかと思ったら、後頭部に手を回され、頭を引き寄せられる。
顔が近づき、一言、耳打ちをされた。
「蜘蛛だ」
耳にかかる息。
小さいのにハッキリとした声。
私は、また一歩。
禁断の道へと足を踏み入れた。
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じゅな(プロフ) - ずっと待ってます！ゆっくりでもいいので更新してくださると嬉しいです！ (4月18日 17時) (
レス) id: 63d6ee7837 (このIDを非表示/違反報告)
あ3 - 更新楽しみにしてます､､､､めちゃ好きです (2022年11月1日 16時) (レス) id: b2be5c4b6e (このIDを非表示/違反報告)
キエラ(プロフ) - 久しぶりに見に来たら更新されてて泣きました(´；ω；｀)これからも更新楽しみにしてます...！ (2021年12月16日 20時) (レス) @page44 id: cdb417a741 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - ナルアさん» ナルアさん…！本当にお久しぶりです！ずっと待たせてしまって本当にごめんなさい ; ; いつもコメントしてくださって本当に支えられています…！そう言っていただけて本当に嬉しいです！ずっと待ってくださっていて本当にありがとうございます！これから頑張ります！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - 名無し76544号さん» 優しいお言葉に本当に心が暖かくなって小説も書こうって思わせていただけます！本当にありがとうございます！少しでも幸せが訪れますようにっ！最近寒くなってきましたので、お体に気をつけてくださいね！更新頑張っていきますね！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikan | 作成日時：2020年10月4日 13時
