第六十九話「少女」 ページ27
．
「そのキーホルダー恋人にあげるの？」
『へっ？！』
青い髪の少女の言葉に、大きく反応してしまった。
紐の部分を摘んで持っていたドクロのキーホルダーが、私の体とともに少し揺れる。
「何か…大切な人を思うような目をしてたから」
違った？と、笑う少女。
『ち、違う…くないような、違うような』
よくわからない返事をしながら自分の頬に手を当てる。なぜか熱い。
パタパタと顔をあおぐ私に少女が、あはははと笑い出した。
少女は、はぁ〜と軽く息を吐いて目を細める。
「いいねそういうの。羨ましいな…」
消え入りそうな声。
なぜか、どこか少し悲しそう。
え？と聞き返すと、なんでもない！と少女は再びニッコリと笑った。
そして、近くに並べられていたペンを手に取りクルクルっとペンを回す。
「うん！良い感じ！これにしよ〜と！」
『そのペン、かわいいね』
「だよね！」
お互いにニコニコと笑い合う。
私もこのドクロのキーホルダー買おうかなと再び手にあるキーホルダーに目を向けた。
フェイタンにあげたら喜ぶかな。
表情筋が乏しすぎるフェイタンを思い浮かべ「喜ぶ」という言葉があまりに似合わないと思い、ブッと吹き出しそうになる。
まぁいいや。買っちゃお。
「そのキーホルダー買うの？」
『うん！』
「じゃあレジまで一緒に行きましょう」
私はキーホルダーを。少女はペンを持って一緒にレジへと向かった。
「ありがとうございましたー」
お店の人の声にペコリと軽く頭を下げ、綺麗にラッピングされた袋を服のポケットに入れる。
そして少女と顔を見合わせてフフっと微笑み、私たちはお店をあとにした。
「ボス！またどこかへ行かれたのかと思いましたよ」
お店を出たとたん少女の前に四人ほどの大人が、突然ぞろぞろ向かってくる。
さっきもボスって言われてたけど、この子何者なんだろう…？
となりで大人たちにごめんごめんと謝っている少女を見つめながら不思議に思った。
「そちらのかたは？」
大人たちの一人、着物をきた女性が手のひらで私を示す。
「さっき知り合ったの！えっと、名前は…」
『あっAです！』
そういえば自己紹介をしてなかったなぁ。
「Aね！私の名前はネオン。ネオン＝ノストラードよ」
そうニコッと笑う少女＿＿ネオン＝ノストラード。ネオンちゃん。
ネオンちゃんと出会ったことで、私は少しずつある真実へと向かっていくことになる。
知りたくなかった真実へ。
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じゅな(プロフ) - ずっと待ってます！ゆっくりでもいいので更新してくださると嬉しいです！ (4月18日 17時) (
レス) id: 63d6ee7837 (このIDを非表示/違反報告)
あ3 - 更新楽しみにしてます､､､､めちゃ好きです (2022年11月1日 16時) (レス) id: b2be5c4b6e (このIDを非表示/違反報告)
キエラ(プロフ) - 久しぶりに見に来たら更新されてて泣きました(´；ω；｀)これからも更新楽しみにしてます...！ (2021年12月16日 20時) (レス) @page44 id: cdb417a741 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - ナルアさん» ナルアさん…！本当にお久しぶりです！ずっと待たせてしまって本当にごめんなさい ; ; いつもコメントしてくださって本当に支えられています…！そう言っていただけて本当に嬉しいです！ずっと待ってくださっていて本当にありがとうございます！これから頑張ります！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - 名無し76544号さん» 優しいお言葉に本当に心が暖かくなって小説も書こうって思わせていただけます！本当にありがとうございます！少しでも幸せが訪れますようにっ！最近寒くなってきましたので、お体に気をつけてくださいね！更新頑張っていきますね！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikan | 作成日時：2020年10月4日 13時
