第六十一話「嵐の日」 ページ19
ノブナガの記憶。少し前の記憶。
あの時。あの時からなんだ。
真っ暗な瞳を持つフェイタンの目に
ほんの微かな光が入ったのは。
そう。明るくて、どこか暖かい光が____。
・・・
それは、嵐の日だった。
まぁ正直、何月何日だったかは忘れた。
今思ったがオレはあまり物覚えが良くねぇな。
でもそんな前の話ではない。
そう。今から数週間ほど前の出来事だった。
まぁその日の天気はクソ最悪で
朝からずっと嵐みたいな天候が続いていた。
その日、オレはホームにいたんだ。
「ホーム」というのはオレたち蜘蛛の本拠地だ。
そこを家にする者もいれば仮宿にする者もいる。
だから、ホームにいるメンバーも
日によって様々なんだ。
まぁ自由に出入りできるオレたち蜘蛛の
数少ない居場所みたいな所なんだ、そこは。
で、そのホームにはオレの他にも団員がいた。
その日いた団員たちは__フィンクス、マチ、
シャルナーク、パクノダ、ウボォーギン。
そして、フェイタンの六人だった。
その日は皆、ホームの大広間に居たんだ。
そしてその日は朝からずっと騒がしかったんだ。
・
＊
・
「げっ今日の天気やば」
シャルナークが、ホームの窓を見て言う。
そして携帯で今日の天気予報を調べ始めていた。
「今日、外に出るのは危険です。
午後からはもっと激しい雷雨になるでしょう」
「まじか」
シャルナークが、携帯画面から
棒読みで天気予報の説明を読み上げる。
するとその隣で、フィンクスが頭を押さえて
ガッカリしたように溜息をもらしていた。
「なに、あんたたち。
今日なんか予定でも合ったの？」
と、近くに居たマチが
不思議そうに疑問を投げかけた。
そのマチの隣にいたパクノダも
マチ同様に不思議そうな表情を浮かべている。
そんな二人にシャルナークは体を向けて
溜息をつきながらも、あのね。と口を開いた。
「昨日、仲良くなった子と
今日も遊ぼうって約束してたんだよ」
「シャル。それ言わなくていいね」
窓の外を静かに見つめていたフェイタンが
突然、シャルナークを鋭く睨んだ。
「へ？なんで？」
シャルナークはポケっとした顔で
フェイタンを見つめる。
すると。
「なんだぁ？おめェら。
昨日ナンパでもしたのかガハハハ！」
「ウボォーこつらもいい歳だぁ。
ナンパくらいするさあ！なぁおめェら？」
その陽気で騒がしい声と共に
ホームに酒臭い匂いが一気に広がった。
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じゅな(プロフ) - ずっと待ってます！ゆっくりでもいいので更新してくださると嬉しいです！ (4月18日 17時) (
レス) id: 63d6ee7837 (このIDを非表示/違反報告)
あ3 - 更新楽しみにしてます､､､､めちゃ好きです (2022年11月1日 16時) (レス) id: b2be5c4b6e (このIDを非表示/違反報告)
キエラ(プロフ) - 久しぶりに見に来たら更新されてて泣きました(´；ω；｀)これからも更新楽しみにしてます...！ (2021年12月16日 20時) (レス) @page44 id: cdb417a741 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - ナルアさん» ナルアさん…！本当にお久しぶりです！ずっと待たせてしまって本当にごめんなさい ; ; いつもコメントしてくださって本当に支えられています…！そう言っていただけて本当に嬉しいです！ずっと待ってくださっていて本当にありがとうございます！これから頑張ります！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - 名無し76544号さん» 優しいお言葉に本当に心が暖かくなって小説も書こうって思わせていただけます！本当にありがとうございます！少しでも幸せが訪れますようにっ！最近寒くなってきましたので、お体に気をつけてくださいね！更新頑張っていきますね！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikan | 作成日時：2020年10月4日 13時
