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『こんばんは、
“お客さま”が入りましたよ。
“いばら姫”、“unknown”
ロイヤルホテル1307号室と、ナイトホテル1207号室です』
____ナイトホテル____
ﾁﾝｯ
［12階デス］
コツコツと足音を立て薄く笑みを浮かべながら堂々と進む“青年”
白髪に赤い瞳、目を惹かれる美貌
その青年の前にガタイのいい男が2人。
「､､､すみませんが、こちらのフロアは現在貸切となっています」
「え、そうなんですか？え〜､､､俺呼ばれてきたんですけど､､､」
そう言って、とあるカードを差し出す青年
男らはカードを見ると納得したように青年を見やる
「､､､あぁ、お嬢様の。
どうぞ、ご案内いたします」
部屋に案内されるとベッドの上に薄着の女が１人。
女によって男は元の配置に戻る
「､､､待ってたわ、貴方が今日のお相手ね？」
「はい(ﾆｺ」
「ふーん？見た感じヒョロそうだけれど。
満足させてくれるのかしら？」
「ふふ、精一杯努めさせていただきますよ」
青年は上着を脱ぎ、その辺の椅子に掛け、ベッドに近寄る
期待したような目で手を伸ばす女の首をガブリ。
「あッ､､､♡
ｸﾞｧｯ､､､ｳｸﾞ､､､ｲｯ､♡､､ﾊｯ､､､ﾊｰｯ､､♡､(ﾋﾞｸﾝｯ」
「､､､マッズ〜」
「何､､､を､､！！？♡
へん､､､なん､､､♡、何、､､､♡ま､､､あ”ｯ♡､､ﾝｯ♡」
「､､､あー？人間には効きすぎるんだっけ？
やっべ〜、まいっか。
じゃな」
青年は、顔を赤く染めて悦に浸っている女の頭に銃を１発打ち込む。
銃声が響き渡り、ガタイのいい男達が部屋の扉を叩き割り、中へ入ってくる
「お嬢様！！ご無事ですか！！」
「おのれｯ！！」
「さぁ、楽しませろよ？人間」
______
「雑ｯ魚
相手にもならね〜」
青年は吸血鬼だった。
血を吸わずとも生きていける特殊な体質で、人間離れした力を持った。
すでに1000歳を超えている
死体に突き刺していた剣はドロリと溶け血となり、
青年の手の切り傷に入り、傷は瞬時に塞がる。
避けて通るわけでもなく、時には蹴り飛ばし、時には踏み付けながら
青年は美しい夜景の見える大きな窓へ向かった。
ﾊﾟﾁﾝｯ
青年がそう指を鳴らすと一枚のガラスが粉々に割れ、風が吹き込む。
そのまま歩き、何もない空間に足を踏み入れ、青年は垂直落下していく。
青年の痕跡は大量の死体のみであった。
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作者名：るーたそ | 作成日時：2022年7月23日 21時
