幼馴染の恋愛事情 【 赤 葦 京 治 】

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「お、おはようございます！」


「おせー！あかーし、A遅刻っ！」


「いやまだギリギリセーフですよ…っ」





ぎゃあぎゃあと騒いでいるが、

実際間に合っているのだからと無視する。



始業式の今日、部活動は意粘性をターゲットに

様々な方法で勧誘するであろう。


昨年は勧誘される側だったから

今になってその大変さが理解できる。





「はぁぁ、新入生きてくれるかな…」


「大丈夫でしょ。俺たち一応、県でトップ争うぐらいだし」


「でも音駒に行く可能性だって…」





心配性の私は、次から次へと心配なことがため息とでてくる。





「ほら、」





ぐいっと両頬を手ではさまれて、

顔を上に向かされる。





「――っ！」


「Aは心配しすぎ。杞憂だって」





目の前にはどアップの京治の顔。

驚きすぎて息ができない。





「わかった？」





こくりと頷くことしかできない。





「おいそこ〜、イチャイチャしてんじゃねえぞー」


「してないですよ」






からかいの声で京治がパッと離れる。

助かったけど、なんか残念。


きっと京治は素でやってる。

だからこそ、さらにドキドキしてしまうのだ。

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