17話 ページ18
『帰った。』
｢ルカー！お帰りんごー！！！｣
やば、なんかきた。
そう思って顔面スレスレで避ければ後ろからｶﾞｼｬｰﾝ！！と物音が聞こえた。
やめてくれ、ここ賃貸なんだって。
｢ただいま戻った。｣
｢五ェ門じゃーん！！｣
玄関の扉を開ければうるさいのが1人。
脅かそうとしてるのか良く玄関を開けると飛び込んでくるコイツ。
本当によくしてくるので外出から帰ってきた時は必ず避けるようになっていた。
五ェ門も持ち前の反射神経を活かし、ルパンを避けたらしく玄関の外で1人の男がボロボロになっている。
こいつ昨日怪我して帰ってきたのに悪化しても知らないからな。
作業は終わったのか聞けば、休憩中とのこと。
このまま締め出してしまおうかと思ったがあとが面倒なので、早めに家の中に入ってもらった。
家に入ればソファーに座り、テレビを付けて情報を確認している次元。
その机にはだいぶ片付いてるが昨日出した部品等が散乱している。
『今から飯作るから、ルパン机片付けとけよ。』
「はいよー。俺も飯食ったら自分のアジトに帰るわ。｣
『分かった。』
軽いやり取りをしながら市場で買った物を取り出していく。
早めに作るなら洋風のものだが、それは3人に出そう。
自分は久しぶりに日本食が食べたいのでゆっくりと時間をかけていこうかな。
味噌汁と焼き魚、米は少しあったからそれでいくか。
あ、卵も買ったし卵焼きするかな。
1人でそんなことを考えながら準備を始めた。
・
『できたぞ。』
そう言って簡単だが作った朝食を3人分を持って行かせる。
自分は自分で作った日本食を持って行こうとした。
「この日本食は五ェ門？
洋食が苦手なの言ってたっけか？。」
え。
その一言で一瞬固まる。
何もそんな事は知らなかったし、初知りだった。
それ俺のなんだけど。
そう言おうと思ったが、苦手な物を無理に食べさせるのも悪いか。
別に洋食が自分は嫌いでは無い。日本食も今日じゃなくてもいい。
『いや、俺用に作ったやつ。
たまたまだけどそれを五ェ門に渡してくれ。』
「かたじけない……。」
「あら、やっさしぃー。
俺もそれぐらい優しくされたい。」
『日頃の行いを改めるなら1mmだけ考えてやる。』
「だとよ、諦めなルパン。」
ぎゃいぎゃい言いながら一人一人に食事を渡し、
慣れない大所帯での食事が始まった。
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作者名：Ｋ介 x他1人 | 作成日時：2016年10月16日 16時
