10話 ページ11
ルパンは他に拠点としている場所はあったが、数時間前に狙われたばかり。
一応安全をとって今日は俺の拠点で寝泊まりすることになった。今は風呂に入っている。
次元もボディガードとして提供された場所があるが「俺は寝る。」と言ってソファーに横になっている。
おそらくアイツも泊まりだろう。
明日の朝にでも風呂に入ってもらうとする。
コーヒーを飲み終えたコップを持って行く時に、横になっている次元が視界に入る。
あの寝方は明日痛むだろうな、と先程手当した時に見つけた怪我を思い出しながらそんな事を思った。
一応言っておくか。
ソファーに仰向けに横になっている次元は顔を隠すように帽子をのせている。
息苦しくないのか、それ。
上からその帽子をヒョイッと取り、顔を見る。
まだ部屋は少し明るいため眩しさに目を細めた次元。
まだ起きてはいたらしい。
『悪ぃ、お前の寝方が気になってな。そのままだと明日体痛めるから場所変えてくれ。』
次元「別にこのままでいい。」
『ボディガードなんだろ?体の不調はないに限るだろうが。』
次元「それぐらいで実力が変わるほどヤワじゃない。」
あー、これは動く気ないやつだ。
本人がそれでいいならもう言う気はない。
ハァーと1つため息が出る。
チリンッ
小さな金属音が出ると、自分の首元からスルリとネックレスがたれる。
次元も覗き込んでくるルカの顔から目線をネックレスに移す。
その先には1つの指輪が付いていて薄いピンク色の宝石が輝いている。彼女の性格から普段選ぶことのない色とデザイン。
おそらく贈り物……だと思われるそれに、何かひっかかった。
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作者名:K介 x他1人 | 作成日時:2016年10月16日 16時