二度と ページ42
入った時はなかった大きな車
手を掴まれたまま後部座席に座らされるとお父さんは前の座席に座った
『…！ソクミンオッパ』
DK「久しぶり、Aちゃん」
バックミラーを見て少し気まずそうに笑ったオッパはでは出発しますと呟いて車を走らせた
それから車の中では誰も喋らず私の泣き声と鼻をすする音だけが聞こえていた
---
久しぶりに家に足を踏み入れた
お父さんは食卓の向かい側に座れと促した
ソクミンオッパは私の荷物を運んだ後どこかへ消えて行った
父「家に入ったのはいつぶりだ？」
記憶の糸を辿る。確か一度荷物を取りに来たはず
『…お母さんが事故にあった次の日が最後』
父「何で黙ってた」
『許してくれないと思ったから』
そう分かってた。許してくれない事くらい、反対される事くらい。だから黙ってた
父「じゃあどうしてそれでもあの家に行った」
『…1人が、寂しかった。最初、あの人達に囲まれて過ごした1日が楽しかった』
こうなった経緯を話した。もちろん、スンチョルさんと付き合っている事などは隠して
父「…1人にさせてすまなかった。俺たちがAに甘えてたAだってただの高校生なのにな。そりゃあ1人は寂しいし、辛いよな。誰かに相談したくなるよな」
お父さんはどこか思いつめた様子だったから何も言えなくなってしまった
父「俺たちも悪かったからAは責めない。今さっきは悪かった。つい頭に血が上った。怖い思いさせてごめん」
頭を下げられてしまった
『いや私の方が悪いよ。今考えたら親が今家にいないとかめっちゃ危ないこと言ってたし。お父さんが怒るのも当たり前だよ。私は何も言えないよ』
お父さんは一瞬眉間にしわを寄せた後意を決したように話し始めた
父「…あの事故の話、覚えてるか？」
『あ…うん』
父「お前とジョンハン君があったのはパーティーだと聞いて凄く心配したんだ。また怪我して帰って来たらどうしよう。またお前の記憶が無くなりでもしたらあの子はどうなるんだろう、1番にそう思ったんだ」
そうだ、私が記憶を失ったのはパーティーでの事だ。だから尚更心配したんだね
父「そうじゃなくても突然記憶を思い出して混乱して発作でも起こったらどうしようって」
『私の考えが甘かった。そんな事まで考えられなかった…ごめんなさい』
父「約束してくれパーティーには行かない、あの屋敷に行かない、二度と…
チェグループとは関わらない」
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蓮兎 - ユンさん» ご指摘ありがとうございます。対処させていただきました。 (2019年4月14日 0時) (
レス) id: 5f35896a0c (このIDを非表示/違反報告)
ユン - 「いらっしゃいませ」が「いらっしゃしませ」になってますよ (2019年4月11日 15時) (レス) id: c8e3630b33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓮兎 | 作成日時：2019年4月3日 20時
