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あれから二ヶ月がたった。

今は憐獄さんと共に、無限列車に来ている。
ここに送り込んだ一般隊士40名が消息不明になったらしく、十二鬼月の可能性が有るため、俺と煉獄さんの二人で合同任務と言うわけだ。

そして本人はと言うと、

「美味い!」

弁当を食べながら叫んでいた。

「煉獄さん、食べながら大声で叫ぶのは行儀が悪いですよ」

「う、そうだな。すまない」

そう言いながらも、弁当を食べまくる憐獄さん。
煉獄さんは確かに大柄だが、それでも食べ過ぎだと思う。

「時渡少年、よもや腹が減っているのか?一つやるぞ?」

「大丈夫です。此処に来る前に椿にたっぷりと食べさせられたので」

今回のような継子も付いていけない任務だと、椿はご飯を大量に作ってくれる。
命の危険が伴っている以上、もう会えない可能性もある為、俺自身も特に構わない。
だが、とにかく量が多すぎるのだ。

俺自身、そこまで食べる方では無い為、何時間も経った今でも苦しい。

「そうか。それは羨ましい限りだな!」

「……煉獄さんならあの量も食べきれるんでしょうね」

「ああ!朱鷺莽少女の作る料理は絶品だからな!あれは幾等でも食べれるぞ!」

煉獄さんの言う通り、確かに椿の作る料理は絶品だ。
でも、あの量を食べきるのは無理と言って良い。
あの量を食べきれるのは、鬼殺隊の中でも煉獄さんと蜜璃位だろう。

「そういえば、時渡少年は少食だったな。だから背が低いのではないか?」

「背が低いは余計です。というか、俺も一応人並みには食べてますよ」

「だが、背が低く力が弱いのは当たっているだろう?現に、時の呼吸の勢いで首を斬っているようなものだしな」

そう。俺は身長が低い分、力も弱い。

同じ境遇にしのぶが居るが、彼女は毒を使って鬼を倒している。
それと同じように、俺は速度を用いて鬼を倒している。

そして、時の呼吸は自分以外の動きを遅くするわけでは無い。
自分だけ速くする。否、身体にそう思い込ませる(・・・・・・)ことで、超人的な速さを手にする事が出来るのだ。
勿論、その分身体への負担は大きい為、他の呼吸と併用して使っている。

「あっ!煉獄さんに春馬さん!」

急に名前を呼ばれて振り返ると、

「お久しぶりです!」

満面の笑みで立っている炭治朗君と、暴れている伊之助君。そしてそれを止めている善逸君の姿が有った。

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作者名:藤崎風花 | 作成日時:2020年12月29日 0時

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