かまぼこ隊に○○されたいだけの短編集【鬼滅の刃】

善逸に甘えられたい！ ページ2

 


「Aち"ゃ"ん"ん"ん"ん"！！明日の単独任務いぎだくな"い"よ"ぉ"〜〜っ！！」

　涙を流しながら私の目の前で蹲る善逸。

　うーん……

　みんな善逸には結構活を入れる感じの対応だけど、私は「頑張れ！」って言われて頑張れるのは、守るべきものがある人や達成したい目標がある人だと思ってる。

　そして目標を持ったり、誰かを守ろうとできるのは、誰かからいっぱい愛されたことのある人だと思う。

　善逸くん、自分に自信がないんだったよな……。

　そりゃ任務行く理由がないよ……鬼殺隊だって借金返すために嫌だけど入ったなら尚更……。

　そう考えると、私は善逸を叱ろうという気には到底なれなかった。

「むしろ今までの訓練逃げなかっただけ偉いよ……」

「え"っ"ほんと？いや〜ふふふ偉い？そんな褒めてもなにも出ないよ？」

「言い方悪いけど、借金返す金だけ貰っといて師範から逃げるようなことは考えなかったの？」

「うーん爺ちゃんは俺の事見捨てたりしなかったから……。逃げようとはしたけど逃げられなかったって言うのもあるけど…爺ちゃんいつでもすぐ追って来るんだよ！！縄で木から引きずり下ろされそうになった時なんて……」

　いつの間にか涙は止まり、爺ちゃんの話をし始めた善逸を見て私は安心した。

「…そう。じゃあその師範に柱になりました！って報告するため頑張るっていうのは？」

「えぇ無理だよ柱なんて！俺の弱さ舐めるなよ！！明日一人で任務怖いよ"ぉ"〜〜っ！！」

　再び泣き出した善逸の頭を撫でたら一瞬で泣き止んでめちゃくちゃ喜んで撫でた頭を自分で物珍しそうに触っている。

「お、おお女の子に撫でられた〜〜っ！！」

　この人、いろいろ大丈夫だろうか……？

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