Even if you love ___.【hk×jr】 ページ33
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一般人パロ。
※hkkym要素あります。
設定も暗めで死ネタありますのでご注意を。
※書いている私が言いますが、『Even if you love ___.』ではスッキリした終わり方をしません。完全なハピエン主義なので近いうちに続編書きます。
全四話構成。
本編と関係ないですが、この間のオオカミ(歌謡祭)のjrさんの太陽(曲名出しません)刺さりまくりました。特に『熱く"奥で”果てたいよ』の”"内の声ですね。好きです。
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jr side
｢北斗。おはよう｣
｢…樹。今日もありがとう｣
大学でのレポート課題の上に頭を預けた恋人の姿が見えた。
時計を一瞥してから一声かければ、あいつはすぐに目を覚ます。
昨日俺がシャワーを終えた時点で寝落ちしていたことには気付いたから、気持ち程度にかけておいた毛布は、北斗が立ち上がってもなおその肩に身を預けている。
｢暖かった。ありがとう、またかけてくれて｣
｢ん、｣
そのままこちらに近付いてきた北斗は、俺の頭にそっと手を乗せた。
心地好い手に目を細めれば、北斗は笑みをこぼした。
｢改めて、おはよ｣
『おはようのキス』
これは毎日の習慣。新婚？ 付き合いたて？ どっちも違う。一年は経ってるし。
俺からお願いしたことだ。
あいつに、俺だと分からせるために。
｢樹、今日は何限から？｣
｢お前と同じで一限から｣
｢…あ、世界史ね｣
手際よく卵を割る姿が見える。
｢北斗は？｣
｢俺は倫理｣
｢お前倫理好きだよな｣
｢うん。学ぶのが楽しい｣
｢はぁー、憧れる。そんなんだと一コマめちゃくちゃ早く感じるべ｣
｢基本的にはね。でもこの間は、樹が熱出したって聞いたからすごく遅く感じた｣
｢…あん時は息切れすごかったな｣
その発言に少し照れてしまって、背を向けて寝癖を直した。
｢当たり前でしょ。樹が一番大切なんだから｣
｢……俺も、お前が大切だよ｣
言葉では、そう言うしかないだろうな。
｢ちょっと！ そこは樹も一番ってつけるとこでしょ｣
｢言わなくてもわかんだろうが｣
｢だーめ！ 言葉にしてくれないとわかんなーい｣
この時間が、とても楽しくて好き。
フライパンから意識を俺に向けてくれて、お互いに愛を伝え合うこの時間が。別にフライパンはなくていいけど。
…でも、その時間の度に、俺はお前の言葉を疑ってしまう。
絶対、俺はお前の中で一番じゃないから。
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作者名：更紗 | 作成日時：2023年2月2日 12時
