築いた絆で隠されて【jr×hk】 ページ24
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長く一緒にいると不確かなものってありますよね。
幼馴染のおふたりさんです。ちょっとjsyg。
危うく長編になりかけたので色々省いて展開早いのですがお見逃しください。
全九話構成です。
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jr side
｢二年が体育館使うから体育繰り上げで四時間目数学なんだよな｣
｢あらま。昼休みの樹が寝癖つけてる未来が見えた｣
｢寝ねぇわ｣
校門を過ぎたあたりで、学校という憂鬱なことから憂鬱なことを連想した。あぁ泣きそう。
ったく、俺が数学で居眠りする未来なんてよく見えるもんだよなぁ。
でも北斗の予想って大体当たってる。
｢えぇ、どうかな？｣
｢お前俺の事なんでも分かるもんな｣
｢樹のことはわかりたいからね｣
｢うわ、そういうの照れるわ〜｣
不意打ちの言葉。めっちゃ可愛いじゃん。
｢お前そういうとこあるよなぁ。俺だけ？｣
｢んー、樹だけ｣
あー可愛い。でもこれは慣れてきた。同時に優越感まで感じる。
｢……お、｣
下駄箱へ向かうと、いつものようにある手紙。
｢相変わらずおふたり一緒ですか！樹さん！！｣
｢朝から耳元でデカい声出すな｣
同じクラスであるジェシー。声のボリュームの調整が効かないやつ。同じようなやつはもう一人いる。
｢いやー、幼馴染って関係良いよね。…あ、またラブレター？ 今日はなに？ 呼び出し？｣
｢まだ見てないからわかんない。けど大体呼び出し｣
｢お、いいね。けどなんか、ふるて、…ん？ こて、｣
｢古典的手法。ってこと？｣
｢うお、びっくりしたぁ北斗！ そう！｣
隣のクラスだから別の下駄箱で既に履き替えていた北斗は、気配もなく後ろに立っていた。
｢またラブレターね。あと二人してびっくりしないでよ。いろんな意味で傷つく｣
｢うわぁごめんね北斗…、よしよし｣
身長の高いジェシーが身長の高い北斗を抱擁して頭を撫でている光景。
なんか、見苦し。……あ、笑いを含んだ感想ね、今の。
｢あーもうちょっと照れるから｣
腕を離さないジェシーに、北斗は「助けて樹ー」と俺に言ってくる。
｢残念だけど俺には無理。もうお前らそのまま行けば？ 俺はきょもんとこ行くけど｣
いつもの光景と言えばいつもの光景。
前は羨ましいとか思ったような気もするけど、もう慣れたし。
二人で絡んどけ、介入の余地なし。
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作者名：更紗 | 作成日時：2023年2月2日 12時
