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樹がガイドであることは知っていた。
仕事上、多くの人と関わっているからだ。
俺のような、急なゾーンに陥ってしまった場合や、意図せずに使い過ぎてしまった場合に直面しているのを何度か見た事がある。
そして、それは樹が真っ先に対応していた。
でも、その時は手を重ねていただけで、ハグや頭を撫でるといった行為はしていなかった気がする。……あくまで気がする程度だけど。
｢センチネルだったんだ、俺｣
世界に《センチネル》《ガイド》《ミュート》がいるのは俺も知っている。ミュートというのはどちらにも属さない、至って普通の人間だ。
大体は思春期に能力が覚醒するというから、てっきり自分はミュートだと思っていた。
｢うん。見た感じね。北斗は五感全部に能力があると思う｣
｢…全部じゃない場合もあるの？｣
｢四感以下だと《パーシャル》っていうかな。まぁ、こうやって別々にすることはあんまりないよ。大体は一括りでセンチネルっていうね｣
どんどんと知識を蓄えていく中で、これからに対する不安が生まれた。
｢…あの、さ、センチネルは、定期的にガイディングを受けないといけないんだよね。それって、そういう施設とか、あるの？｣
｢……あー、病院的存在はあるね｣
｢じゃあ、そこにお世話になるべき、だよね。仕事に支障をきたさないために｣
正直、嫌だなというのが本音だ。仕事のためならやろうと思えるけれど、人と関わるのは得意じゃないし、あんなに親密にふれあうのは…避けたい、と思ってしまう。
｢…そのことなんだけど｣
｢ん？｣
｢北斗、しばらく俺にガイディングさせてくれない？｣
｢……え、｣
思ってもいなかった提案に、少し言葉を失った。
｢ガイディングってさ、ガイドとセンチネルの精神的な繋がりが肝になってんの。だから信頼度が高いほど成功率は高い。俺ら結構高いっしょ？ それに、北斗がガイドを探す手間も省けるよ。ね、どう？｣
なんとなく、心で願っていた気がする。
樹なら、心も身体も預けられる。あのふれあいも、樹なら、と。
けれど樹はたくさんの人のガイディングをしているし、俺なんかに、と思ってしまっていた。
｢…樹がいいなら、是非、お願いしたいな｣
｢……よかった｣
樹は嬉しそうに笑う。心配する必要がなくなって、嬉しいのはこっちの方なのに。
こうして、樹に定期的にガイディングしてもらうことが決定した。
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更紗(プロフ) - るなさん» 心躍るようなコメントありがとうございます…！そう言っていただけて光栄です！添削等も含めると一話ずつの更新が多くなってしまうのですが、気長に待っていただけると幸いです…！これからもよろしくお願い致します！ (2023年4月11日 1時) (
レス) id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お話凄く好きです、一気に数話読みたい気持ちもありますが更新楽しみにしております、頑張ららてください^ ^ (2023年4月10日 22時) (レス) @page42 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
更紗(プロフ) - RUUさん» 暖かいコメントありがとうございます…！嬉しい言葉ばかりが詰められていて私としては嬉しい限りです！ストックがないと公開する気にならないのでどうしても間隔が空く時があるかと思いますが、どうか見守っていただけると幸いです…！ありがとうございます！ (2023年3月28日 1時) (レス) id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
RUU(プロフ) - すごく好きな作品です…(*'ω'*)毎日更新を楽しみにしています！応援しています！ (2023年3月27日 23時) (レス) @page38 id: 597d6560a7 (このIDを非表示/違反報告)
更紗(プロフ) - 蓮さん» 素敵なコメントありがとうございます…！私もこのおふたりが大好きです…！更新が滞ってしまったり、おふたりの供給による気まぐれ更新があったりするかもしれませんが、是非お待ちしていてください…！ (2023年3月22日 2時) (レス) id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：更紗 | 作成日時：2022年12月25日 21時
