第伍拾参話 ページ10
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『たんじろぉくーーーん！！ぜんいつくーーん！！！しょういちくーーん！！！てるこちゃぁああん！！どこぉぉおおお！！！』
何故か分からないが、皆とはぐれてから数十分。
最初は一つ一つ部屋を開けて探していたけど、めんどくさくなり全力で屋敷内を駆け巡りながら名前を叫んでいた。
こうした方が、効率いいし！！←
ずっと走っていて気づいた事が1つある。それは
ポンッ
『…やっぱりそうか』
この屋敷にいる鬼の血鬼術は“鼓の音で部屋を回転又は変える事ができる”というものだという事。
そしてある一つの部屋の前を通った時、フワッと少し甘い嗅いだことのある匂いが鼻につき、まさか…と思い部屋の襖を開けた。
？「ひッ…！！！」
中には1人の男の子が鼓を鳴らそうとしていた。
『あ、待って待って！！それ、鳴らさないで！！私は、君を助けに来たんだ！！！鬼じゃない。』
？「助けに……？？」
男の子は安心したのか、ポロポロと目から涙を零した。多分、この男の子が正一君達が言っていた清くんで合ってるだろう。柿色の羽織来てるし。
私は清君に近づき、ギュッと抱きしめた。
『よく、耐えたね。…正一君もてる子ちゃんも無事だよ。…もう、安心して大丈夫だから』
清「……ッ！！」
そういうと更に泣き出してしまった。清君が落ち着くまで、抱き締めてあげよう。
＊＊＊
数分が経ち泣き声が聞こえなくなった後、腕の中のモゾッと清君が動いた。
『落ち着いた？』
清「は、はい。ありがとうございました…｣
『一応自己紹介しておくね。私は浅葱Aって言うんだけど…君の名前は清君って合ってる？』
清君はコクリと頷いた。
『清君に何個か聞きたい事があるんだけど、いいかな。清君をここに連れてきた鬼が何か連呼してなかった？？？例えば…“稀血”とか』
清「それ！俺の事ずっと、マレチマレチって呼んでました｣
やっぱり、私の読みは合ってた。清君も稀血だったのか……
『あともうひとつだけ、清君はこの館の中で今までどうやって鬼から身を守ってきたの？』
清君「この鼓を使って…」
やっぱり。両方とも私の感は当たってた。天才←←
ずっと清君のそばにいてあげたいけど、藤の花がないと危ないし…………ん？待てよ…藤の花？
『あ』
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凪(プロフ) - ポメラニアン。さん» まさいちくんって誰だよって感じですね......笑笑 報告ありがとうございます！！ (2019年12月28日 23時) (
レス) id: 409305a4c2 (このIDを非表示/違反報告)
ポメラニアン。 - 伍参話（10ページ）の夢主の最初のセリフに"まさいちくん"と入っているんですが、多分″しょういちくん″だと思います。今更でごめんなさい！更新頑張ってください！ (2019年12月28日 22時) (レス) id: c29d72685c (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - はるなさん» そう言っていただけると、何よりも嬉しいです！！頑張ります！ (2019年11月19日 19時) (レス) id: 929661d3b8 (このIDを非表示/違反報告)
はるな - 更新楽しみです！！続きが気になる...！！ (2019年11月18日 23時) (レス) id: 1483860edb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凪 | 作成日時：2019年11月6日 23時
