会社最後の日 ページ12
一緒に暮らし始めて、毎日幸せな充実した生活を送って
会社でも、忙しいけれど満足いく仕事を進めていきながら
暦はもう12月
Aの退社する日
高木さんと寺田さんに引き継ぎも終えて
心なしか晴れやかな雰囲気でここ数日、Aは仕事をしていた
いつも笑顔のAだけれど、最近の彼女はその笑顔がとても明るい
ずっと背負っていた重りがなくなったかのように
退社時間、部長と共に皆の前に立ったA
最後の挨拶も、立派に伝えた
涙が光る笑顔に、高木さんと寺田さんから綺麗な花束が渡されて
Aは子供のように泣いた
そしてそれは、二人の友達もそうだった
彼女達の涙にもらい泣きをする数人の社員
そんななか、僕は一人でほっとしていた
明日からは僕だけのAだ
男性社員に声をかけられて嫉妬することもなければ
同僚の男性社員と親しげに話しをするAを見て
ヤキモチを焼くこともなくなる……って
僕はずっと嫉妬してばかりだな……。
こんなに自分は器の小さな男だったのかと
人知れず落ち込む。
部長「今まで本当にお疲れ様でした。とても真面目に頑張ってくれて、ありがとう」
「部長っ……ありがとうございましたっ。
皆さんも、ありがとうございましたっ！
本当に、ありがとうございました！」
深々とお辞儀をするAに、皆拍手を送る
僕もそんなAを見て、少し泣きそうになった
思えば、Aと出会ったのはこのオフィスで
僕がAを好きになったのもこの場所
あの日……
僕が早く出勤していなければ
Aが僕にコーヒーをくれなければ
そして、サクラソウを見つめる彼女に
僕が目を奪われなければ……
僕たちは恋人にはなっていなかったかもしれない
けれど……全てが偶然でも、それは多分必然だった
僕たちは運命だったのだと思う
YN「送別会してもらえば良かったのに」
「いいの(笑)」
花束を抱えたAと、並んで駅まで歩く
今日は仕事を早めに切り上げて、Aと一緒に帰ることにした
こんなふうに会社帰りに一緒に帰るのは、今日で最後だから
YN「まぁ、僕はその方が良かったけど」
「ふふっ(笑)」
Aの退社にあたり、課の皆は送別会を提案してくれた
けれど、Aはそれを断った
彼女なりの色々な気持ちがあるのだろう
僕も幹事役の社員にお願いして、送別会をしないようにと伝えた
それが彼女の願いなら
それを僕は尊重してあげたかった
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裕(プロフ) - ひろ子さん» 最後まで読んで頂きましてありがとうございました。立ち上げから完結まで凄く時間かかっちゃいました(^^;)皆さんも良くお付き合いしてくれたと思うと有難いな〜と思います。ありがとうございました。 (2019年8月2日 12時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - KTさん» 最後まで読んで頂きましてありがとうございました。毎回こうしてコメント入れて頂けて嬉しいです♪ (2019年8月2日 12時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - いなほさん» 最後まで読んで頂きましてありがとうございました。チャンミンのお話しもボチボチ書きますね(笑) (2019年8月2日 12時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ﾕﾉ☆さん» 最後まで読んで頂きまして本当にありがとうございました♪ (2019年8月2日 11時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - alexisさん» 最後まで読んで頂きましてありがとうございました。また新しいお話しでも思いついたらユノも書きますので♪ (2019年8月2日 11時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2018年7月4日 10時
