繋いだ手 ページ28
「少し寝て？」
薬を飲んでベッドに入った僕に、Aは言う
…とは言え
目の前にAが居ることが嬉しくて
体が眠ることを拒否しているかのような僕は
目を閉じることが出来なかった
YN「なんか…眠りたくないな…」
「まだ微熱とは言え無理は出来ないんだから。
お医者様も睡眠と食事をちゃんとしなさいって…」
YN「じゃぁ、手」
「…手?」
抱きしめたくても、キスをしたくても
風邪を引いている僕には何もできないから
せめて、手だけでも繋いでいたい
まだ不安な気持ちが、彼女に触れていたいと思わせる
YN「手、握っててほしい」
「うん」
僕の手をそっと握るAの両手
柔らかくて小さい、可愛らしい両手
YN「本当は一緒に添い寝して欲しいけど…」
「ユノ…」
YN「風邪が治るまで我慢する(笑)」
早く治らないかな…
僕の風邪
不摂生していた自分を後悔した瞬間だった
と、その時
YN「Aっ！？」
「ふふっ(笑)」
かけていたメガネをはずして、僕のベッドの中に入ってきたA
その顔が僕のすぐ目の前にある
YN「風邪うつっちゃうから…」
「ユノが眠るまでこうしてる」
YN「A…」
「あったかいね…ユノ」
YN「っ…」
「あは(笑)熱があるからか。ふふっ」
ヤバい…。
熱が上がりそうだ
早く治したいのに、心臓がドキドキして体中が熱い
「おやすみ〜ユノ」
そう言って目を閉じたAの顔がすぐ近くにあって
僕の動悸は益々激しくなっていく
沈まれ…沈まれ…
僕の手をぎゅっと繋いだまま、目を閉じたA
僕は反対に、目を閉じることが出来なくて
彼女をじっと見つめていた
本当に…戻ってきたんだ
大好きなAが、僕の元に戻ってきた
あんなに泣いた日々がすっと消えていくように
今は心の中がとても温かい
眉毛、瞼、まつ毛
可愛い鼻に…柔らかい頬
そして、ピンク色の唇
そのすべてに触れたいけれど…
どこまで触れてもいいのかな…？
僕は彼女のおでこに そっと唇を寄せると
彼女の手を解いて、今度は僕の両手で彼女を包み込んだ
「ユノ…」
YN「これくらいなら大丈夫かな？」
「うん(笑)」
彼女はそう返事をすると、その手を僕の背中に回した
YN「なんだか眠れそう」
「ふふっ。良かった・・」
段々と気持ちも体も落ち着いてきて
僕はゆっくりと目を閉じた
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裕(プロフ) - 花さん» ありがとうございます(*´∀`*)ノなるべく頑張って更新しますので新章も宜しくお願いします<(_ _)> (2018年7月4日 10時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - しあぽんさん» 2章もありがとうございました<(_ _)>新章、１話だけですがアップしました(^-^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - wakaさん» 2章も最後まで読んで頂いてありがとうございました<(_ _)>最終章もチンタラ頑張ります!(^^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 裕さんの更新をすっごく楽しみに待ってるファンです♪ちんたらでも亀さんでも何でもOKなので楽しみに待ってます♪ (2018年6月14日 23時) (レス) id: 8c09381f1b (このIDを非表示/違反報告)
しあぽん(プロフ) - 大丈夫！いざとなったら女性は強いから！ちんたらでものったらでも構いません！お待ちしておりますぅ〜 (2018年6月14日 15時) (レス) id: dafbf0b050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2014年11月16日 2時
