彼女の涙 ページ40
ショックを受けた僕は、時が止まったように固まったまま
視線をAに向けると、その表情は悲しそうに俯いていた
Aのその表情に、はっとしたように我に返った僕は
彼女達へと歩みを進めた
YN「Aっ！」
『っ！？』
僕の言葉に皆が一斉に振り返る
驚いたように顔を上げたAは
僕を一瞬見て、すぐに視線を逸らした
いつもの明るくて可愛い笑顔のAはどこにもいなくて
今にも泣きそうに俯いている
そんな彼女を見ていたら、段々と怒りが湧いて来て
自分でもそれを押さえることが出来なかった
YN「ここで、何してる？」
『あ・・あのっ、ユノさん？』
YN「ここで何しているって聞いてるんだっ！」
『っ！？』
『あぁっ！わっ私・・仕事に戻らなくちゃ！』
『あっ！私もっ！』
逃げるように去っていく周りの女子社員
『あぁ！ホント！もう仕事が始まる時間だわっ』
さっき聞いた酷い言葉を吐いた女子社員の腕を咄嗟に掴んだ僕は
怒りのままに、その女子社員を睨みつけた
『っ！？』
YN「さっき、なんて言ったの？」
『えっ！？』
YN「もう一度言ってみて？なんて言った？」
『あ・・あのっ・・・』
視線が泳ぎだす彼女
腕を掴む手に力が入る
『っ！痛いっ！』
YN「Aはもっと痛いはずだ。
・・・許さない。俺は君を許さないっ」
『っ！？』
怯えたように目を見開いた彼女は
プルプルと腕を振るわせて視線をおろした
すると
「やめてっ！お願いだから！やめてっ！」
泣きそうな顔をして、そう叫んだA
僕はその一瞬で彼女を掴んでいた手の力が緩んだ
その時、逃げるように給湯室を出て行った女子社員
ここに残ったのは、Aと僕だけになった
YN「Aっ！どうしてこんな・・」
Aに近寄り、その体を抱きしめようとすると
「どうして・・・？」
YN「えっ・・？」
彼女はまた俯き、震える声で言った
「どうして・・・約束を守ってくれなかったの？」
YN「A・・・？」
「どうして・・・っ・・・一人で部長に報告したの？」
YN「っ・・・それは・・・」
「ｯ・・・ユノの仕事がひと段落ついたら・・二人で報告しようって・・言ったでしょう？」
YN「ごめっ・・僕は早く皆に結婚の事を言いたくてっ！」
「ｯﾌ・・・ｯﾌ・・・ごめんなさい」
YN「Aっ！」
そう僕に謝ると、Aは走って行ってしまった
残ったのは、僕一人だった
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裕(プロフ) - 花さん» ありがとうございます(*´∀`*)ノなるべく頑張って更新しますので新章も宜しくお願いします<(_ _)> (2018年7月4日 10時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - しあぽんさん» 2章もありがとうございました<(_ _)>新章、１話だけですがアップしました(^-^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - wakaさん» 2章も最後まで読んで頂いてありがとうございました<(_ _)>最終章もチンタラ頑張ります!(^^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 裕さんの更新をすっごく楽しみに待ってるファンです♪ちんたらでも亀さんでも何でもOKなので楽しみに待ってます♪ (2018年6月14日 23時) (レス) id: 8c09381f1b (このIDを非表示/違反報告)
しあぽん(プロフ) - 大丈夫！いざとなったら女性は強いから！ちんたらでものったらでも構いません！お待ちしておりますぅ〜 (2018年6月14日 15時) (レス) id: dafbf0b050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2014年11月16日 2時
