フルコース ページ20
「ユノ？ここって…えっ！？」
YN「せっかくだしね(笑)」
「嘘…」
YN「さぁ！行こうっ！」
「うっ、うんっ！」
入り口でびっくりした様子のAの手を握り
そのまま僕らは店へと足を踏み入れた
『お待ちしておりました。どうぞ、こちらへ』
案内されたテーブルは
夜のライトアップされた庭が見渡せる、ガラス張りの手前のテーブルだった
「わぁ…素敵…」
その景色に、横にいるAもすっかり見惚れている様子
『どうぞ』
店の人に椅子を引かれて身構えているA
その顔が可笑しくて、笑うのを我慢するのに必死な僕
「ありがとうございます…」
席についた僕らは、飲み物を選び
料理が運ばれてくるまで、小さな声で会話を楽しむ
「なんだか…本格的」
YN「あははっ(笑)だってちゃんとしたフランス料理だもん」
「そうだよね…」
YN「ははっ(笑)」
まだこの場の雰囲気に慣れていない様子の彼女
周りをキョロキョロと見渡したり
テーブルのフォークを触ってみたり
お水を恐る恐る飲む彼女を見て
…ちょっと抱きしめたくなった
『お待たせいたしました』
フルコースが、僕らのタイミングで一つ一つ運ばれてくる
Aも、いつしか緊張が解けて
運ばれてくるお皿を見るたびに
”すごーいっ！””素敵っ！””美味しそう♪”
を、繰り返していた
料理もお酒も景色も
どれも全部が満足で
隣りにAが居ることも
幸せそうに料理を口に運ぶ彼女を見れることも
全てがここへ来て良かったと僕に思わせた
デザートが運ばれてくるのを待つ間
Aは、かしこまって姿勢を正した
「ユノ、ありがとう」
そう言うと、彼女は頭を下げた
YN「ん？どうしたの？改まって」
「だって…旅行に連れてきてもらって、その上こんな素敵なフランス料理まで」
YN「Aと来たかったから。ここに。
また来ようね。来年も」
「ありがとう、ユノ。
すっごく楽しかった。ユノとずっと一緒に居られたことも
すっごく、嬉しかった」
YN「っふ(笑)僕も」
「ふふっ//」
来年も、再来年も
僕の隣にはAが幸せそうに笑っててほしい
そしていつか、家族になって
家族が増えて…
おじいちゃんとおばあちゃんになっても
こんなふうに笑い合っていたい
今までは考えたことのない自分の未来が
この時、はっきりと浮かんだような気がした
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裕(プロフ) - あみさん» 今コメントに気付きました！ごめんなさい<(_ _)>遅すぎるお返事お許し下さい！まだ読んで下さっていてくれるでしょうか？これからも宜しくお願い致します<(_ _)> (2018年1月19日 16時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 裕さんの書かれている小説、どれもこれも大好きです！いつもうるうるしながら読ませてもらってます。ありがとう！これからもお願いしますね！ (2016年8月6日 10時) (レス) id: 8871346393 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - アンジュさん» 読んで頂いてありがとうございます(*´-`)続きも是非♪ (2015年4月29日 21時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - もとじゅんさん» コメントありがとうございます(*´∀｀)一度でいいからイケメンと付き合ってみたいもんです(爆) (2015年4月29日 21時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 今日、初めて、こちらを、読ませてもらいました。私が、泣きそうです。（ ; ; ） (2015年3月19日 15時) (レス) id: 6b3037758e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作成日時：2014年9月13日 0時
