麗のプリンセスと幸の国のプリンセス (ページ31)

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血の婚約ページ31

ミワside

ひゃあ～プロポーズしてる。

見てて、ちょっだけこっちも照れる。

リンくん姫ちゃんを未来のお嫁さんにしたいんだ。

本番はなんてプロポーズするんだろ～

なんかもう私、夢見心地って感じで、ポーッとしてると

ヒュッ

ミワ「わっ…」

姫「きゃあっ」

いきなりクモの糸が腰に巻きついて、しゅんっと体が浮く。

床が…遠い。

くらっと目が回る。

こ、こわい…っ

早くおりたくて、もたもた腰に巻きついた糸をはずそうとするけど、頑丈すぎて手が痛い。

姫ちゃんも必死になって糸とかっとうしてる。

そのときふわっと風が吹いて、ぐらりとゆれた。

ミワ「…やっ…」

ぶわっと涙があふれる。

だめだ、泣いても何にもならないんだから…っ

クモ『婚約。する。婚約、のしかた。は、女の血半分を私に入れて、私の半分を、女にいれる。

そしたら婚約、する』

ずんとクモが目の前に現れる。

がぶり

クモの歯が、首筋にささる。

姫「…いたっ」

ミワ「…っ」

ごくごくと聞こえる効果音につれ、意識がだんたん遠のく。

姫「や、やだっ…」

ミワ「や、めて…」

必死にクモの体をおすけど、血がぬけてるのかぜんぜん力が入らない。

息も荒くなる。

ずるり

頭が真っ白になる。

なんだろ…これ…気が遠くなる…っ

無理やり何かがはいってくる…気持ち悪い…

高さの恐怖も忘れて、クモに体をあずける。

クモのゴツゴツした硬い体のむこう。

うっすらと目を開けると、アオイくんとリンくんが、またぎゃあぎゃあいってる。

だからお前の考えは女子すぎる！

お前の考え方はバカすぎる。

っとかなんとか。

もう、ケンカしないでよ…

ふっと目を閉じた。

だめ、力、入んない…

クモ『あと…10秒…』

パチンと電気が消えたみたいに、目の前が真っ暗になった。

*