きっと、分かっている (ページ30)

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見えたもの1（you）ページ30

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私たちの左手の薬指にはキラリと光るものがついていた

そこまでの道のりは早かった

「もう、どうせなら一緒になろう」

やまとらしい発言だった

私も同じ考えだった

お互い働いているためすれ違いは多い

だけど左手を見るたびに実感する

繋がっているものがあると

家に帰ってくると明かりが付いていた

やまとが帰って来ているようだ

「やま、、」

ソファーと同化して寝ている

起こさないよう近づき

「お疲れさまです」

小声で声をかけた

返事はスーッスーッと鼻息だった

ブランケットをかけ、可愛い寝顔をじっくりと見つめた

「寝てる時は可愛いなあ」

ほっぺをつんつんと触れると

「いつでもカッコいいだろ俺は」

目を瞑ったままやまとが答えた

「なんだー起きてたの？」

恥ずかしくなり、ソファーに背を向けて座った

すると背後ろから手が伸びて

やまとの座る脚の間に引き寄せられた

「いつ帰って来たの？おかえり」

疲れたと言って私の肩を抱き、耳元にはやまとの口が近付いていた

ドクンドクンとうるさく脈を打つのが分かる

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