私の日常 【Kazuma Kawamura】

泣いて喜び ページ24

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( Kazuma Kawamura side )









慧人「 あ、壱馬さん お疲れ様です！ 」


壱馬「 お疲れ様 」









レコーディングの休憩中に廊下へ出ると、トレーニング終わりの慧人とばったり遭遇。

そういえば慧人ってAさんの幼なじみって言うてたな。昔のAさんを知ってるってことやんな、羨ましすぎる。









壱馬「 なあ慧人 」


慧人「 なんですか？ 」


壱馬「 藤村Aさんって知っとる？ 」









大きい目を更に見開いてどうして知ってるのかというような表情で見つめてくる。









慧人「 知ってますよ。僕の幼なじみのお姉ちゃんです 」


壱馬「 そうなんや 」


慧人「 もしかして！Aちゃんが言う最近仲良くなった黒髪のイケメンって壱馬さんのことですか！？ 」


壱馬「 ふはっなんそれ 」








慧人がキラキラした目で顔を近づけてくるんやけど
傍から見るとやばいやつらになっとる。
一旦落ち着けって促すと元の距離に戻る慧人。可愛い素直やな









慧人「 いやぁAちゃんが最近楽しそうにしてるから誰かなぁって気になってたんですよ！
Aちゃんが立ち直れてよかったです 」


壱馬「 ん？立ち直る…？ 」


慧人「 あれ、元カレの話ってAちゃんしてないです？ 」








元カレ。

そりゃあんなに可愛くて真っ直ぐな人やったらいくらでも男の人は寄ってくるんやろうな。








慧人「 あんまいい別れ方じゃなかったんで落ち込んでたんです 」


壱馬「 へぇそうなんや 」


慧人「 …それとAちゃんに元カレの話はあんましない方がいいと思います 」


壱馬「 なんで、 」


慧人「 知らない方が幸せだと思いますよ 」









それじゃあ、と言って慧人は帰っていった。
数分前の慧人は言葉を曖昧に紡いでいたけど、それが逆に気になって仕方ない。

元カレが俺の前に現れる、とかドラマや映画でしかそんな状況ありえへん…そう思ってた。









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