Ep.81 報われるその日まで ページ43
向井side
滝｢って事でこんな感じでお願いしてもいい？｣
向｢勿論っすよ！この向井康二、全力で頑張らせて頂きます！｣
これからのSnowManとしての活動について滝沢くんと一通り会議をして一段落着いた時に
滝｢…じゃあ、閖呼んできて貰えるかな？｣
低く落ち着いた声でそう言われた俺は
向｢っは、はい、分かりました…。｣
背筋に嫌な汗をかきながらそそくさとその部屋を出て閖を呼びに行った。
向｢閖〜？｣
閖｢康二君、終わったん？｣
向｢おん！次、閖の番やで！｣
閖｢…ありがとう、行ってくるわ。｣
お互い張り詰めた表情をしているであろう今のここの空気はとても吸いづらかった。
それから待つこと10分程でマネから今度は俺もという事で滝沢くんの所へ向かった。
滝｢…という訳で、君たち2人にはこれから東京に来てもらう。良いね？｣
そんな爆弾発言されるとも知らずに。
向｢え、閖もなんすか？｣
滝｢あぁ。彼女の高いスキルは既にこちらの役員にも話が伝わってる。是非こっちに、ということで東京に来てもらうことになった。｣
向｢そうなんですか…。｣
ちらりと彼女の目を見ると、心を締め付けられた。
俺も東京に来いと言われた最初は、あんなに関西で頑張ってたんに、なんでやって思う気持ちが強かってんな。
少し前の自分が目の前に現れたようで少しだけギクリとしてもうた。
滝｢お前らは同期で同世代。何かと助け合って欲しい。…特に閖は事務所にとっての重大秘密だ。康二も色々と面倒を見てやってくれ。｣
向｢はい、それは勿論ですけど…。｣
この時の俺は、本当に分からんかった。
何故あのタイミングで閖が呼ばれたんか。
そもそも何故彼女がジャニーズにいるのか。
きっと、関西に居れなくても俺ら2人とも輝ける未来の第1歩だと信じてあの時、俺らお互いに笑いあった。
そして、彼女も笑える機会が来た、ただそれだけの話なのだ。
先程から心が一気に温かな優しい温もりに包まれているようで気持ちがいい。
かつての心からの仲間が幸せになるのってこんなに幸せなんやな。
幸せは幸せを運ぶ。そういう事や。
だけど、俺は今笑えへんで。
代わりに…涙が……溢れて止まんないんや。
ラウ｢ちょっと康二君、大丈夫？｣
向｢ははっ…ｸﾞｽｯ…大丈夫…やで…ｽﾝｯ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 139人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - *神奈月*さん» なんと！嬉しいお言葉ありがとうございます…！泣 作者本当に亀更新癖がありまして、お待たせして申し訳ないです…。これからもお楽しみ頂けるように頑張りますので、変わらずのご愛読のほど宜しくお願い致します！ (2020年8月18日 12時) (
レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
*神奈月*(プロフ) - コメント失礼致します！！とても面白いお話でついつい何度も読み返しちゃいました！！更新楽しみにしています！頑張ってください(*^^*) (2020年8月17日 4時) (レス) id: fbe34a81c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：パスタ好きのさらさん | 作成日時：2020年6月3日 8時
