Ep.171 触れる温かみ ページ36
You side
お2人とLINEを交換した後直ぐに帰ろうとした私を引き留めた2人に従って、少し気が引けながらもおずおずと椅子に座った。
ラ「それでさ、Aちゃんはどんな風にしてこの事務所に入ったの？」
いつの間にか下の名前で呼ばれている事には知らんぷりを決め、問われた質問に細かく答える。
今までは芸能界とは似ても似つかぬ所で普通の女子学生として過ごしていた事、オケの練習の帰りに突然滝沢さんからスカウトされたこと、色々と紆余曲折を経てこのグループに入った所までしっかりと説明した。
(きっと、彼らだけじゃない。)
突然出てきた私達について、何も知らされぬまま受け入れろだなんてそんな雑な話があるのだろうか。
それはきっと、内部だけじゃなくて、今までこの事務所を応援してきてくれたファンの皆さんも同じことだろう。
SnowManの皆さんに説明する事が私達への理解に繋がるとは思っていないけど、多分大きな一歩にはなると思うんだ。
だからこそ、私は余すことなく2人に説明した。
私が話している間も、なにも横槍を入れること無く2人とも真剣にこちらを向いて話を聞いてくれていた。
話し終わると、ラウール君はぽかん、と口を開けたまま動かず、めめの方は眉間に皺を強く寄せていた。
『えっと…。』
ラ「あ、いや、ごめん！ただ、そんなに大掛かりだったんだなって…。」
『そ、うですね。』
ラ「あ、敬語、ダメ。」
『…ごめん。』
素直に謝ればニッコリと満足そうに笑ってくれるので、話を続ける。
『私だけじゃない。もっと前からメンバー達はこの事務所で陰ながら頑張ってきた。私も、アイドルじゃなかったけど別の道で今まで頑張ってきた…つもり。』
ラ「じゃなかったら、あんなパフォーマンスは生まれないよ。」
『あんな…って？』
ラ「君達の真髄から生まれたパフォーマンスってこと。俺達もそれを目指してるし。それこそがアイドルって感じだしね。」
『真髄、かぁ…。』
確かに、私たちは皆に幻滅して欲しくなくてとことん突き詰めてきたつもりだ。
時には逃げたかった時だってあるけど、それでも皆で進んできた。
目「俺には、君達の事なんてきっと何も分からないんだろうけどさ。」
めめがそう言いながら私の方を見やる。
目「少なくとも、今日の君達を見て馬鹿にするような人なんてきっといない。」
『…そうだといいな。』
胸に手を当てる。たった2ヶ月間の目まぐるしく変動した日常を想って。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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パスタ好きのさらさん(プロフ) - Hano.さん» Hano.さんコメントありがとうございます！更新お待ち頂けていたとのこと、本当に感謝感謝です(泣)好みと作品ジャンルがマッチされているとのことで、これからもお楽しみいただければなと想います！嬉しいお言葉ありがとうございます(*^^*) (2021年9月3日 8時) (
レス) id: ee0c23d013 (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - わー！更新待ってました！ジャニーズとtwiceが好きな私にとってさらさんは神様です！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年9月2日 20時) (レス) id: 56ad16bf12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パスタ好きのさらさん | 作成日時：2021年9月1日 22時
