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Ep 168 お疲れ様です ページ33

You side



つまりはラウール君とお友達になればいいというメンバー全員一致の意見により私はこうして推しグループの楽屋前に5分ほど前からずーっと突っ立っている。


時折廊下を通過するスタッフさん達がこちらをちらりと見るが、私の顔を見る度微笑ましい表情をしてくるものだから恥ずかしいったらありゃしない。


(それにしても、ガラリと雰囲気変わったな…。)


もしかしたら今朝の事も、そして今のこの雰囲気も気のせいなのかもしれないけどどうしてか息がしやすい。

やっぱり芸能界とは言えど、実力っていうのは誰しもの口を黙らせる最高の拳銃なのだと心の中で納得した。


耳をそばだてて楽屋の中の音を聞く。



『…………もう、帰っちゃったのかな……。』



話し声はおろか、物音さえひとつ聞こえない。

あれから結構時間が経ってしまっていたので、他の楽屋は既にもぬけの殻で全員撤収していた。


SnowManはデビューしたばっかりの大物新人。ここにずっと留まっている訳にもいかないと予想づける。



(やっぱり、帰ろうかなぁ。)



あの顔を見るに、彼の方も凄く勇気を出して言ってくれたのを私は身をもって感じている。
最も、ただの1ファンだった頃にYouTubeは全て漁っているからラウの人見知りの性格も分かっている。

だからきっと、私の方から行くべきなのだろう。


……けれど……。


また現れた否定的な言葉をかき消すようにブンブンと頭を横に振る。

ダメだ。折角メンバーにも背中を押されたんだ。これはもう私一人の問題じゃない。グループを代表して挨拶に行くようなものなんだから。



この機を逃せば次の少クラ収録までは絶対に会えない。それに私達が次も出られる確証はない。

ならば、ここで決めなければ!



コンコン。



少し控えめにノックしてしまったせいで音が小さかった。気づかれなかったらどうしよう、だなんて煩悩も程々に分厚いドアがギギギ……と開いた。


(まだいらっしゃった!)


思わぬ展開に思わず飛び上がりそうになるが、ここは一旦落ち着けともう1人の私が私の背中に手を乗せているような感覚を覚える。


ひょこっと顔を出してきたのは、今朝もお会いしためめだった。



目「っ!?あれ、赤城さん?どうしたの?」


『あ、そ、そのお疲れ様です。えっと……ラウール君にお話が……。』


そう言うとめめは驚いた顔付きからみるみるにやけ顔へと変わっていって後ろに向かって「おいラウール、来たぞ!」と嬉しそうに叫んだ。

Ep.169 是非!→←Ep.167 自惚れ


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パスタ好きのさらさん(プロフ) - Hano.さん» Hano.さんコメントありがとうございます!更新お待ち頂けていたとのこと、本当に感謝感謝です(泣)好みと作品ジャンルがマッチされているとのことで、これからもお楽しみいただければなと想います!嬉しいお言葉ありがとうございます(*^^*) (2021年9月3日 8時) (レス) id: ee0c23d013 (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - わー!更新待ってました!ジャニーズとtwiceが好きな私にとってさらさんは神様です!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年9月2日 20時) (レス) id: 56ad16bf12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パスタ好きのさらさん | 作成日時:2021年9月1日 22時

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