Ep.137 本当の気持ち ページ3
日向side
目「…。」
実を言えば、役者として仕事をしている時は全く別人のHinataなのだが。
ほぼほぼ本当の事を言えたのは、少しだけ嬉しかった。
日(隠さないといけないとは言え、あまり人に嘘はつきたくないからね。)
だからこそ、他のJr.には極力関わってこなかったのだが。
すると、彼はこんなことを言い出す。
目「君は、何のためにこの事務所に来たの？」
日「何のためにって…そりゃ芸能人に憧れたからですよ。」
尊敬する母のように。ジャニーさんのように。
輝く存在になりたい、その純粋な気持ちは今も尚心で煌めいている。
どんなに道のりが長かったとしても、耐えないといけない。
しかし、先輩は信じられないような言葉を私に投げかけた。
目「俺には君が、諦めているように見えた。」
日(諦めて…？どういう意味よ。)
目「”今はこんなもん”、だとか、”いつか報われる”とか、結局願望と諦めでしかないじゃん。」
日「でも、俺が何かを言ったところで何も変わらないでしょう。」
目「俺はそう思わない。勿論、それが結果に繋がるかは別として、俺は俺自身に正直でいたいんだ。」
日「自分自身に正直？」
ふと胸に手を当てる。
……自分自身。
それは私が今まで一番犠牲にしてきた部分でもあった。
目「努力は必要。だけど、上を見る気持ちを忘れちゃいけない。ただ歩いているだけじゃ、この世界ではやっていけない。俺ももっと若いジュニア時代の頃にそれはよく思い知った。」
日「……。」
目「だって、おかしいと思わない？俺の方が明らかに練習頑張ってたのに、正直サボリ気味の奴が本番には選ばれたりする。……努力をただ続けるだけじゃ、夢は掴み取れない……。」
目黒先輩は拳をギュッと握りしめ俯く。
正直私は、このまま行けばグループにも入れると約束されている。
けれど、それが果たしていつになるのかは全く見当もつかない。
日(……これでいいのか。)
入所したあの日から8年経ったその年、私は初めて、ただただ歩く自分にストップをかけた。
日「…………歌いたい。」
気づけばそんな言葉が口から漏れていた。
勿論女優を目指していたからこそ役者の仕事は大好きで、大切だ。
…でもこの事務所に入ったおかげで、私はどこかで”寂しさ”を感じていたのだろう。
日(皆みたいに、グループ組んで歌って踊って…)
そして
日(ありのままの”後藤日向”として)
見てもらいたいんだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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パスタ好きのさらさん(プロフ) - Hano.さん» Hano.さんコメントありがとうございます！更新お待ち頂けていたとのこと、本当に感謝感謝です(泣)好みと作品ジャンルがマッチされているとのことで、これからもお楽しみいただければなと想います！嬉しいお言葉ありがとうございます(*^^*) (2021年9月3日 8時) (
レス) id: ee0c23d013 (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - わー！更新待ってました！ジャニーズとtwiceが好きな私にとってさらさんは神様です！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年9月2日 20時) (レス) id: 56ad16bf12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パスタ好きのさらさん | 作成日時：2021年9月1日 22時
