Ep.153 舞台デビュー ページ18
You side
…………。
静寂が広がる。
もう耳には何も流れてこない。
『終わっ…………た？』
信じられない様に、そう呟く。
夏「……………うん。」
その呟きに、夏ちゃんがカメラから目線を外さずに返事をする。
夏「もう、終わったんだ。」
は、と意識をしっかり浮上させると今度は大きな大きな拍手が耳に入ってきた。
突然の事だったので驚いて少し後ずさりしてしまったが、とにかくパフォーマンスが成功した事は肌で理解した。
『………やりきったな。』
杏「…はは、あれ、こんなこの曲短かったっけ？」
閖「やばい、ウチ、震え止まってへんわ笑どしよ…。」
周りを見たら、全員がたった3分半のパフォーマンスの余韻に長らく浸かっていた。
それもそのはず、このパフォーマンスは皆にとってのようやく立てた始点だったから。
今まで光も当たらない後ろでずっとやってきた皆にとって、こうして自分達がメインでスポットライトの光を浴びるという状況自体が涙を流す事だったのだと今更ながらに気づく。
どこかを見ながら目を閉じる夏ちゃんに後ろから抱きつく。
2人とも何も言わない。でも、最年長と最年少という真反対の私達だからこそ分かり合えるステージ上の匂いがあると信じて。
私の初めてのアイドルパフォーマンスは、じんわりと温かいものになった。
全員で舞台袖にはけ、イヤモニを外す。
そしてどこからともなく全員で顔を合わせ……そしてどっと笑った。
all「『ははは！』」
閖「ははは！皆、凄い顔してんで？」
遥「そういう閖こそ、1杯やってきたって顔してる。」
凛「プッ、間違いないね。」
『皆、幸せそうな顔してる。』
私がそう言えば、皆が一斉にこちらを向き満面の笑顔を見せてくれた。
杏「Aちゃんも、幸せそうだよ！もうそれはそれはお花畑みたいな笑顔！」
『お花畑ってdisってる？褒めてる？』
杏「んぇぇ！？褒めてる褒めてる！ね！皆！」
日「あはは、まぁ、杏里の言いたいこともわかるなぁ。」
『…なんで？』
日「だって、センターで歌ってるA、本当にアスターの花のようにって言うだけあって花みたいに綺麗だったもん。」
そう、当然の如く真顔で言ってくる日向ちゃんと対照的に、私はというと。
『っっっ！/////』
閖「あっ、ショートしとる。」
あまり褒められ慣れていないからか、まるで頭のてっぺんから煙が出ていくようにプシュー…と膝から崩れ落ちてしまった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
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パスタ好きのさらさん(プロフ) - Hano.さん» Hano.さんコメントありがとうございます！更新お待ち頂けていたとのこと、本当に感謝感謝です(泣)好みと作品ジャンルがマッチされているとのことで、これからもお楽しみいただければなと想います！嬉しいお言葉ありがとうございます(*^^*) (2021年9月3日 8時) (
レス) id: ee0c23d013 (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - わー！更新待ってました！ジャニーズとtwiceが好きな私にとってさらさんは神様です！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年9月2日 20時) (レス) id: 56ad16bf12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パスタ好きのさらさん | 作成日時：2021年9月1日 22時
