【APヘタリア】会長、禊のお時間です。【男主】【アーサー・カークランド】

Utopia-32→襲撃出来なかったワケ。 ページ37

PM1:30頃 生徒会室横 休憩室
side…Arthur Kirkland









まただ。









アイツを潰しておきたいのに、潰せない。









学園用のスマホの人気ランキングを見ると…羽瀬川の順位がみるみるうちに上がっていた。





「今朝から45位も上がってんのか……」









午前だけでこんなに伸ばしてたら…明日にはGまで上がってそうだ。ホント、末恐ろしいやつ。









……今までずっと成功してきたのに。どうしてアイツは襲えなかったんだ？









『……嫌ですｯ！！おやめください…！！』









……あの時だって、









『＿＿ｯざけんなっ！！何でお前なんかに……』









……あの時だって。









上手く行ってたのに。









……アイツを襲おうとした時に、昔の自分を重ねてしまったんだ。









………そんだけ。









……それだけの理由で？









……最悪じゃねぇか。2回も失敗して。









「……ﾊﾊｯ、ひっでぇな。…俺。」









目的のためなら手段を選ばなかった俺が…まさかここまで落ちぶれたのかと思うとゾッとする。









“やることやって”今まで何人植民地に、下僕にしたことか。数も覚えていない。









自分自身を嘲笑しながら寝返りを打つ。今日はもう、眠ってしまおう。









アイツの事も忘れて、休もうとした時のこと。
不意に扉をノックする音が届いた。









「………？入れ。」









俺が休憩室に居るときに入ってくんのなんて…アルフレッドかフランシスだけだ。





でもフランシスはノックからうぜぇし、アルは扉破壊するし……
……どっちでも無いんだよな。









「……お休みのところ、失礼します。会長。」









まさか、と思った。
二回も襲われかけた奴のところにわざわざ来るなんて。コイツ…本当は馬鹿なんじゃないか？









「………何の用だよ、羽瀬川。」









……正直人と話はしたくなかったから、冷たくあしらってしまう。









「………体調は大丈夫ですか？」









「………あぁ、さっきよりはマシになった。」









そんな中でも心配そうに声をかけてくれる羽瀬川。何なんだよ…コイツ。
何で見舞いになんて………









………ニコニコとした羽瀬川の表情が視界に入る。









「……なぁ、お前…本当に何考えてるんだ？」

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