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「大将!そろそろ…」

山下さんがそう言って、宴は終わりを告げる。

今市さん、岩田さん、登坂さんは、

立ち上がって、大将に頭を下げる。

本当に、礼儀正しい。

私たちは少しずつ片付けを始める。

山下さんが会計をしている間に、

3人は出口に向かう。

私は先回りして、戸を開ける。

今市さん、岩田さんが、

ありがとうって、微笑んで店を出る。

少し遅れて、登坂さんが、

「また来る。見送り、ありがとね」

そう言って微笑み、店を出た。

『ありがとうございました。是非、またいらして下さい』

挨拶をして、お辞儀をする。

「ねぇ、Aちゃんは、何曜日に来たらいるの?」

岩田さんが、聞くと、

「いや、岩ちゃん早いわ」

今市さんが笑いながら言う。

「え、だって、美味しかったから、また来たいけど、せっかくだから、Aちゃんがいるときに来たいんだもん」

「何言ってんの?ナンパ?」

今市さんの笑顔は、本当に楽しそうで、

私も釣られて思わず微笑んでしまう。

「で、いつならいんの?」

登坂さんが続く。

登坂さんの声は、まるでメロディー。

私の耳に、心地よく響く。

直接聞くことなんて、ないと思っていたけど、

こんなにそばで聞けるなんて、

神様には感謝しかない。

「…火曜日と、木曜日以外はたぶん居ます」

緊張して声が震える。

急に、目の前の三代目の方たちが、

現実になって、緊張が最大限に私を支配する。

「どうした?オレ、怖い?」

登坂さんが心配して顔を覗き込む。

「いえっ、全然!大丈夫です!緊張しすぎて…」

その瞬間、三人がゲラゲラ笑う。

「今まで、めっちゃ冷静に接客してたじゃん」

「そうだよー。この子僕達のこと知らないんだって思ったし」

今市さん、岩田さん、ありがとうございます。

最高の褒め言葉です。

「火曜と木曜が休みね。次いつ来ようかなー」

岩田さんはいつでも楽しそう。

「来るときオレも誘ってよ」

今市さんも気に入ってくれたのかな?

「火曜と木曜が休みってことは、その日は空いてるってこと?」

『え…?』

「臣、やめなよ。健ちゃんの知り合いの店の子じゃん」

今市さんが眉間にしわを寄せて少し怖い。

「わかってる、冗談!」

登坂さんがそれに答える。

ドキドキする。

もしかして、誘ってくれようとしたんですか?

でも、からかわれて終わるのは、悲しいです。

気をつけよう。

私は、一般人なんだから。

7 臣→←5



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設定タグ:登坂広臣 , 三代目 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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みきてぃん(プロフ) - Koiruneiroさん» こちらこそーっ(>人<)いつもコメントありがとうございます!頑張ります( ´∀`) (2018年2月6日 10時) (レス) id: 6b77dae2b2 (このIDを非表示/違反報告)
Koiruneiro(プロフ) - みきてぃんさん、最高です(*^.^*)みきてぃんさん、ありがとうございます(。-人-。) (2018年2月5日 19時) (レス) id: a2840c445d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みきてぃん | 作成日時:2018年1月30日 3時

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