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山下さんの説明だと。

この辺り。

私はキョロキョロと、あたりを見渡す。

多分変装して、

わからなくしたつもりなのかもしれないけど、

私の目線の先には、

明らかに、他の通行人とは違う、

キラキラとした光をまとったとても綺麗な人、

登坂広臣さんがいた。

「すみません。登坂さんで間違いないですか?」

念のため確認をする。

一瞬、表情がこわばったものの、

顔を私の方に向けると、

上から下まで視線を移した。

どっからどう見ても居酒屋店員姿の私。

サングラスをずらすと、笑顔で言った。

「登坂です。わざわざすみません」

あ…話す時はこんな声なんだ。

「こちらこそ、わかりにくくてすみません。みなさんお待ちかねです。ご案内しますね」

大好きな声の持ち主を目の前に、

ドキドキしたけど、

なんとかそれが、登坂さんに伝わらないように、

気を落ち着かせて、お店まで案内した。

お店から近かったのもあり、

ほとんど会話もなく、

あっという間にお店に到着した。

「お待たせしました」

登坂さんを席を案内してから、

私はまた定位置に戻った。

接客をしながらも、自然に登坂さんを見てしまう。

食べ方、飲み方、話し方、笑い方。

全部がきれいで、見とれてしまう。

そしてその視線はすぐに捉えられる。

私が休憩に入ろうとしたとき。

「あ、すみません。トイレって…」

登坂さんが私に向かって聞いた。

『あ、ご案内します。こちらです』

登坂さんがすぐ後ろを歩く。

歩き方変じゃないかな?

奥へ進んで、トイレの前に着いた。

『こちらです。では…』

「待って。…もしかして、オレのファンだったりする?」

登坂さんが私をじっと見つめる。

『…え…っと…はい…すいません』

登坂さんはフッと優しく笑った。

「わかりやすっ」

『あの…失礼します!』

頭を下げて、その場を離れる。

登坂さんにバレてた。

登坂さんの声も笑顔も、とても綺麗で

つい、目で追ってしまっていた。

周りを気にせず飲める時間だったのに。

申し訳なかったな。

休憩を終えてお店に戻る。

登坂さんは目が合うと、

笑いかけてくれる。

一瞬心臓が止まるくらいドキッとするけど

慌てて目を逸らし、姿勢を正しす。

すると、登坂さんは肩を震わせて笑う。

絶対面白がってる。

結局お店にいる間、何度も繰り返される笑顔に、

私の心臓は忙しく高鳴っていた。

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設定タグ:登坂広臣 , 三代目 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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みきてぃん(プロフ) - Koiruneiroさん» こちらこそーっ(>人<)いつもコメントありがとうございます!頑張ります( ´∀`) (2018年2月6日 10時) (レス) id: 6b77dae2b2 (このIDを非表示/違反報告)
Koiruneiro(プロフ) - みきてぃんさん、最高です(*^.^*)みきてぃんさん、ありがとうございます(。-人-。) (2018年2月5日 19時) (レス) id: a2840c445d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みきてぃん | 作成日時:2018年1月30日 3時

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