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18 岩ちゃん ページ18

なんで、オレ?

そう思ったけど、

仕方ない。

だって臣さんには、

普段すごくお世話になってる。

昨日のお礼を口実に大将のとこに電話して、

次はお一人様で予約しようかなって思ったら、

Aちゃんが風邪をひいて休みなんだって。

オレ的に、行く意味ないじゃんね。

…って、愚痴ってたら、

臣さん、急にバタバタし始めてさ。

休憩中に出たり入ったり。

やっと落ち着いたと思ったら、

オレに紙袋を差し出した。

「何これ?」

『オレ、今からスタジオだから。ごめん。岩ちゃん持ってってやって?』

話、見えないんですけどー。

そう思ってたら。

「あ、Aちゃん?オレもお見舞い行きたかったぁー!」

…そう言うこと?

隆二さんて察しがいい。

さすが、ボーカル二人は以心伝心だね。

てゆーか、家知らないんすけど。

まあ、これを口実に大将に聞けばいいや、

そう思ってたら、横からスッと出てきた地図。

え?え?なんで臣さん、知ってんの?

理由を聞いたら腹が立ちそうだから、

あえて聞いてやんない!

臣さん、昨日1日で急接近じゃん!

やっぱオレが残ればよかった。

なぜか全員に反対されたけど。

この結果だよ?

オレが残っても一緒じゃん。

臣さん、ずるい!

「ねえ臣さん、Aちゃんと付き合ってんの?」

一応ね、臣さんは仲間だから。

もし付き合ってんなら、オレもう諦めるよ。

「いや、ただのお見舞い」

「昨日さ、なんか、あった?」

「…別に」

あったな。

臣さんて、意外とわかりやすい。

何があったんだろう。

お見舞いするぐらいなんだし、

そんなに悪いエピソードじゃないはず。

…まあ、そのうちわかるか。

「岩ちゃん、オレからもよろしくって伝えといてー」

「わかった」

隆二さんは、ほんっと優しい。

優しさだけの下心なしってとこ、

オレ見習いたい。

「じゃあ、岩ちゃん、頼むな?」

「はーい。行ってきまーす」

「アイツ、風邪だから!変な気起こすなよ?」

「わかってるって」

自分は何かしたくせに。

ほんと勝手なんだから。

地図を見ると、居酒屋から少し離れた場所。

よしっ、行きますか。

臣さんの紙袋を持って、

Aちゃんのマンションに急ぐ。

インターフォンを押しても全然返事がなくて、

なんとかオートロックを抜けて、

仕方なく部屋の前に、

邪魔にならないように紙袋を置く。

使いっ走りに徹してあげるよ、臣さん。

今日だけね。

オレは何も言わずに部屋を後にした。

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設定タグ:登坂広臣 , 三代目 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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みきてぃん(プロフ) - Koiruneiroさん» こちらこそーっ(>人<)いつもコメントありがとうございます!頑張ります( ´∀`) (2018年2月6日 10時) (レス) id: 6b77dae2b2 (このIDを非表示/違反報告)
Koiruneiro(プロフ) - みきてぃんさん、最高です(*^.^*)みきてぃんさん、ありがとうございます(。-人-。) (2018年2月5日 19時) (レス) id: a2840c445d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みきてぃん | 作成日時:2018年1月30日 3時

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