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15 臣 ページ15

ものすごーく、普通の子なのに、

どうして、この子が気になるんだろう。

ファンには、すごく綺麗な子もたくさんいるし、

可愛い子だって多い。

その気になれば、いくらでも手に入る。

オレ専属のカイロって、何言ってんだろ。

恥ずかしくて誰にも言えない。

女の子を抱きしめるのって

こんな一大事だったっけ?

とてもあったかくて柔らかい。

カイロというよりは、

まるで、普段使いのブランケット。

すごく、落ち着く。

シャンプーの匂いが鼻をくすぐって、

上を向かせてキスをしたくなるけど、

嫌われたくなくて、我慢する。

どうした、オレ。

この子もオレのこと好きなんだし、

キスぐらいできるんじゃない?

いやいやいや、そんなことしたら、

せっかくの好感度が下がっちゃう。

ってか、好感度なんて、気にしたことあったっけ?

何かが起これば、去って行くファンもいるけど、

それでも、これがオレだからって、

いつも、オレらしくしてたくせに。

たった一人の、ふつうの女の子に、

嫌われたくなくて、気持ちを抑えてる。

あーもう、ほんと狂わせるよね。

いっそキミからキスしてくれたらいいのに。

…そろそろ、離してやんないとな。

弱々しくオレの腰に手を回しているキミを、

そっと引き離す。

顔を真っ赤にしたキミが、オレをそっと見上げる。

その顔、たまらない。

「だからそれ、反則…!」

我慢、した方じゃない?

あごを持ち上げて、素早くキスを落とす。

「ん…」

触れた瞬間、キミから漏れた声は、

今まで聞いたどの声より愛おしい。

拒絶されないことに気を良くして、

角度を変えて何度もキスを落とす。

目を瞑って、優しく、優しく。

柔らかい唇に触れるたび、胸が熱くなる。

離したくない。

キミの唇、キミの体、キミ自身。

キミが好き。

最後は少し長めに触れて、

ゆっくりと離す唇。

顔を見ると真っ赤で、

目をキョロキョロさせて、

ほっぺを両手で抑えてる。

ヤバイ…このまま先へ進みたくなる。

…それだけは抑えなきゃ。

傷つけたくない。

「カイロのお礼だから」

なんて、言ったけど。

キミが好きで抑えられなかったんだ。

勝手なオレを、どうか許して。

この時、素直に言えばよかった。

どうして、あんな事言っちゃったんだろう。

キミの顔が一瞬で曇って、

二度と笑顔が見れなかった。

笑っているのに、

泣いてるみたいなキミの顔。

オレの心は、ズキズキと痛んでいった。

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設定タグ:登坂広臣 , 三代目 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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みきてぃん(プロフ) - Koiruneiroさん» こちらこそーっ(>人<)いつもコメントありがとうございます!頑張ります( ´∀`) (2018年2月6日 10時) (レス) id: 6b77dae2b2 (このIDを非表示/違反報告)
Koiruneiro(プロフ) - みきてぃんさん、最高です(*^.^*)みきてぃんさん、ありがとうございます(。-人-。) (2018年2月5日 19時) (レス) id: a2840c445d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みきてぃん | 作成日時:2018年1月30日 3時

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