第一歩 ページ5
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「ま、いいや、好きじゃないんやったら大丈夫やな、心配して損した」
『心配してくれたんですか！？私を！？』
「してへん」
『いいい今したって！』
「うるさい、聞き間違いや」
絶対に言ったのに、言ってないと言い張って踵を返す彼、十中八九バツが悪いから帰るのだろう
『……………なんだこれ…』
好きじゃないのに、お兄さんに恋なんてしてないのに
�狄看朖瓩�2文字に胸がきゅうっと鳴る
決めた、私――――
『お、お兄さん！！！』
「うるさいな心配なんかしてへん言うてるやろ！」
『そうじゃなくて、あの、えーっと……』
「なんや、どしてん」
出入り口、自動ドアの手前で、立ち止まって聞いてくれてる彼に、また胸が鳴る
『その…お、お名前を、教えて頂けませんか……』
「………………なに急に」
『い、嫌なら大丈夫です！無理には聞きません！』
ただ、たった今した決意の第一歩として
答えてほしいと、心から願った
数秒考えた彼が、その整った口を開く
「―――…坂田」
と、確かに彼の口から発されたそれは、間違いなく彼の名前なのだろう
『坂田、さん………あ、明日も来てくださいね！！』
「言われんでも来るわばーか」
いつも通りの軽い悪態を吐いて、今度こそ、自動ドアをくぐっていった彼、もとい坂田さん
…………坂田さん
彼を好きになりたい
いや、なる、絶対なる
これが私の決意だ
我ながら単純だと思うけど
でも恋ってそういうもんだって、昔誰かに聞いたような聞かなかったような
とにかく、
直感で、坂田さんを好きになりたいと思ったんだから、今はその気持ちを大事にする
後のことは、後で考える、これでいいのだ
―――なんて、天才バカボンよろしくな考えで発進した不透明な恋
その行方が、まだ見ぬ彼の策略によって、どろどろに溶かされていくことを、この時の私はまだ知らない
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ユキ(プロフ) - こんにちは。コメント失礼します！こちらの小説を読ませていただきました！とても素敵な作品なので続きがとても気になっているのですが、続きなどは更新される予定なはいのでしょうか…( ´•ω•` ) (2022年7月16日 17時) (
レス) id: c1a5e60599 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - こんにちは。こちらの小説が大好きなのですが、もう更新される予定はございませんでしょうか……？ (2021年7月23日 0時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
つぼみ - すべて読ませていただきました、、！！坂田家の私得でした、、！！続きが気になります！これからも応援してます！ (2020年7月21日 20時) (レス) id: 553edd9d3f (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - え、、続きが気になりすぎる、、、続きがあるのを期待して眠りますねありがとうございました！！ (2020年6月21日 15時) (レス) id: baab9d991d (このIDを非表示/違反報告)
優@坂田家 - めちゃめちゃおもろいです！夜中なのに大爆笑してしまいましたww続き更新される機会があるとしたら楽しみに待っています！ (2020年3月27日 0時) (レス) id: 2408924f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎぱん | 作成日時：2019年6月17日 21時
