マイクラボ? /br ページ6
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今日は私の彼氏に実験をしようと思う。
その名もbroooock。顔よし声よしの容姿は私の好みにばっちり。それでいて面白くて、トリリンガルで……。語り始めたらキリがないけれど、とにかく私は彼が大好きだ。
そんな彼は三度の飯よりも眠ることが好き。いや、少し言い過ぎかもしれない。
だけどそのぐらい彼は眠ることが好きだ。現に、今だって本人はぐっすりと夢の中。
実験をの内容は至って単純。眠っている彼は私がどこまで騒いだら起きるのか。
何を隠そうこの男、一度眠ると中々起きないタチの男なのだ。毎朝起こすのに苦労している。
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Case.1 :大声を出す
これは一番王道でもあるけれど一番起こしやすい。
でも最初から彼の耳元で叫んだら面白くないからこの少し離れた場所から。
「あああああああああああっっっ!!!!!」
「……」
どうやら失敗のようだ。気に求めずにすやすやと眠りこけている。まぁこれで起こせたら苦労はしない。
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Case2 :お香をたく
これはあまり見かけない起こし方だと思う。何せきりやんドクター特性の眠気覚ましお香だからなのだ。
この実験の話をすると嬉々として用意してくれた。ご協力に感謝である。
「…………」
反応は無し。普通の人でもお香で起きるのか疑うところだが彼には対して効かないらしい。
ミントの爽やかな香りがツン、と鼻腔を刺す。中々に匂いが強い。何事も適量が一番だとよくわかる。
早々にお香を消して次の実験へ移ろう。
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Case3 :キスをする
これまたバカップルのような実験内容だがしょうがない。悪ノリしたきりやんが提案したものだ。
根拠は、彼ことbroooockはでキスが好きらしい。私にはわからないがやたらとスキンシップをしてくることから恐らくそうだろうと読み取れる。
納得してしまったものはしょうがない、と彼の顔にゆっくりと近づく。
髪色のおかげか、やや茶に染まった睫毛は女性のように長いがそこから伸びる首筋はガッシリとしており男なのだとひと目で感じる。
前髪を掻き分けてそっと薄い唇に口付けを落とす。
「……」
反応はない。やはり実験は失敗のよう
「…………誘ってんのぉ?」
「……え?」
鮮やかなアクアマリンの瞳と目がかち合う。驚いて硬直する私の手首をずっと大きな手で掴み、上半身を起き上がらせた状態で顎をくい、と掬われる。
覚醒しきった瞳と目が合った。
「おはよ、A♡」
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作者名:りつ | 作成日時:2022年5月16日 18時