第５６夜 ページ14
「スーマン！！」
やっとの思いでスーマンの所まで登ってこれた
そこでAの目に映ったのは
変わり果てたスーマンの姿
『．．．．．．っ』
「エクソ．．．シスト」
「アレンていいます」
『久しぶり、スーマン』
『Aだよ．．．覚えてる？』
二人はスーマンに近づき笑いかける
「ああ．．．覚えてるよ、A．．．」
「命が．．．尽きたみたいだ」
「オレは．．．死ぬ」
「きっとこの化物の姿も．．．消えるだろう」
「すまない．．．」
「家族に会いたかったんだ」
「申し訳ない」
そう言ってスーマンから一筋の涙が零れた
『スーマン．．．ッ』
何かが切れる 音がした
それでも構わないと 思えたんだ
．．．．．．．．．．．．．．．
何処かの国の
何処かの病院
広い大空が見えるベッドの上
幼い少女がクマのぬいぐるみを抱えていた
「夢を見たよ、ドクター」
少女の言葉に傍らの老人が顔を上げる
「あんまり顔は覚えてないけど」
「あれはきっとパパの夢」
少女の脳裏に浮かぶのは
今は隣にいない
父との最後の記憶
「ただずっと笑いながら
私に手を振るの」
「でもとっても悲しそう」
「まるでさよならしてるみたいだった」
窓の外で小鳥のさえずりが聞こえた
「いるよね？」
「パパ．．．」
「この世界のどこかにいるよね？」
少女には分からなかったのだろう
少女に手を振る父親が
笑顔を浮かべながらも．．．
泣いていたことを．．．．．．
世界を知らない少女は願い続ける
いつの日か
優しい父がまたここに
自分の隣に帰って来てくれることを
もう叶う事もない願い
少女はいつまでも、いつまでも
帰らぬ父を待ち続ける．．．＿＿＿＿＿＿
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SHINKAI(プロフ) - さん» その言葉が私めの原動力でございますー！！ (2018年10月4日 18時) (
レス) id: 1540b5aafe (このIDを非表示/違反報告)
- 面白かったです〜。更新頑張ってくださいねぇ〜〜! (2018年10月4日 17時) (レス) id: c9ef7ad056 (このIDを非表示/違反報告)
SHINKAI(プロフ) - 零斗さん» 有難きお言葉ですー！！更新頑張りますっ！ (2018年9月22日 12時) (レス) id: 1540b5aafe (このIDを非表示/違反報告)
零斗 - とても面白かったです！これからも更新頑張って下さい！ (2018年9月21日 23時) (レス) id: 300461bf22 (このIDを非表示/違反報告)
SHINKAI(プロフ) - 雪見だいふくさん» えっ、えっ…めっちゃ嬉しいです…ありがとうございますっ！頑張ります！！ (2018年5月21日 7時) (レス) id: 1540b5aafe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2018年5月5日 13時
