紫の原石はSixTONESの紅一点 4 (ページ29)

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NEW WORLD ページ29

北斗side

ジェシー：・・・すごいね・・

大我：うん・・

ある日、俺らはデビューCDに収録されるカップリング曲ができたということで事務所に集まった

もうリードとなる声も入っていて、俺らが歌うのみとなっていた

高地：NEW WORLD・・その通りって感じ

「NEW WORLD」それが、新しい曲のタイトル

慎太郎：またTRさんが書いてくれたんだ・・俺、本当にこの人の曲好きだな・・

TRさん、「光る、兆し」を作ってくれた方

この前、2番以降もできて、早くみんなにお披露目したいねって話し合ってたところだ

そのまま曲を聴き続けるとラップの箇所に入った

樹：かっけぇ・・・・

その時、「叶わない夢など俺らにはない Hey 全て無駄じゃない過去も糧に Over the top」と声が聞こえた

あれ・・・これ、どこかで・・・

ふと、1番後ろにいたAが気になって振り返ってみると、目をつぶってリズムを取るように足を動かしていた

北斗：・・・？！

この足の動かし方、このリズムの取り方、そして・・・あの時、Aがいたベンチに忘れられていた紙切れ、点と点が全て繋がった気がした

そうこうしているうちに曲が終わった

大我：もう、今すぐにでも歌いたい！

慎太郎：え、今から音源録っちゃう？w

ジェシー：やっちゃお！w

高地：はえーよw

樹：でも、俺らならやれるべ？

高地：そういう問題じゃねーよw

大我：A、どうしたの？

Aを見ると、目に涙をためていた

A：感動しちゃって・・すごくいい歌だったから・・

ジェシー：ね、光る兆しの時もそうだったけど、俺らに寄り添ってくれてる曲だよね。俺らのためにある曲っていうのが正しいのかも

北斗：きっと、俺らのことを心から分かってくれて、応援してくれて、俺たちのためにって後押ししてくれて、そんな心の優しい人が作ってくれたんだよ

仕事が終わってからも、オフの日だって1日潰して、家で煮詰まったら外に出て、夜遅くまで作ってたんだろう

けれど、俺らにはそんな素振りなんか一切見せないで、完璧に仕事をしてた

TRさんは・・・今、目の前にいる音川Aだ

その事実に気付いた俺は、すごく愛おしくなって、泣くのを止めようとしているAを抱き寄せた

A：？！

樹：何してんの？！

北斗：なんか・・今までやってこれて良かったって思って・・

A：ふふ、私もやってこれて良かったよw

ジェシー：なんだよw そんなの俺らもだよw

Aに感謝を伝えたい、そんな気持ちが大きくなった1日だった