紫の原石はSixTONESの紅一点1

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ステージ袖で6人の晴れ姿をしっかりと目におさめようと思った。

ジェシー：A

A：みんな、ありがとう。ここから見させてもらうね？

大我：ごめん、力になれなかった・・

A：ううん、みんなが私のために動いてくれたってことだけでも嬉しい

慎太郎：姉ちゃん・・・

A：泣かないでよ、お客さんが驚いちゃう

樹：Aだって泣いてるくせに

A：・・・ねえ、私が曲を作ったらさ、みんな歌ってね？

高地：曲、作れんの？

A：だって、勉強したもん

北斗：ん・・A

A：ん・・

ほっくんと出番前によくやっていた手を掴んで抱きしめて背中をポンポンするルーティーン。それが終わった時に無情にもかかる声

スタッフ：スタンバイお願いします

A：行ってらっしゃい、みんな！

私は笑顔でみんなを送り出した。

この先のことをずっと考えていた。このままジャニーズにいていいのか、歌をやめて演技を続けるべきなのか。みんながいないなら、芸能界をやめてSixTONESのマネージャーや関係者になる方がいいのか・・。今日のみんなの姿を見たら、本気でこの先のことを決めよう、そう心に誓った。

ステージを見ると、グループ名が付いたとみんなに発表しているところだった。メンバー紹介があり、最後に田中樹の名前を言い終わった時には、みんな少し下を向きながら涙を流していた。

その時、急にステージが暗転した。機材トラブル？って思っていると、スクリーン上に「重大報告 追加メンバー発表」の文字が。そして・・・「音川 A」の文字が現れた。

・・・何が起こっているの・・目の前のことが信じられなかった。どうして私の名前があそこに？

6人も最初はポカンとしていたが理解したのか声をあげて喜んでいた。お客さんからも拍手が起こっていて、ほっくんが私のところまで走って来た

北斗：やった！AもSixTONESだよ！

A：うそ・・・ほんとに・・・

5人が泣きながら手招きをしていて、会場からAコールが聞こえた。

北斗：いこ、A

A：うん・・

湧き上がる声援と拍手。泣きながら、ほっくんの横に立つとマイクが渡された。

A：えっと・・・

客：Aちゃーん！

A：数秒前までここに立てないって思ってて・・今もなんでここにいれるのか分かりません。でも、この7人でいられる限り、パフォーマンスできる限り最高のものをお届けすると誓います。応援よろしくお願いします。

涙が止まらなかったけど、自分の思いをしっかり伝えた。

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