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落ち込む目金を任せ、奥のほうにあるマシーンを塔子と見て周る。
「凄いな。シュート、ドリブルにディフェンス、ゴールキーパーまで全部揃ってる」
「レベルによって難易度が変わる...それも単純な速度変化だけでなく地形変動、障害物操作まで」
「なんていうか、その...」
「随分お金がかかってそうですね」
言い淀んだ塔子が言わんとすることを引き継ぐと、彼女は微妙な顔をして頷いた。
「例えばの話ですが」
「ん？」
「総理大臣の娘がわがままを言ってこれだけの施設を建てるのは可能ですか？」
「え！？」
マシーンを見つめながら問うと塔子がこちらを振り返る。
それに対し何も言わずに黙っていると、彼女は渋々考え込んだ後に口を開いた。
「難しいよ。土地も必要だし何よりパパの給料は国の税金。あたしの一存でそんな迷惑かけられない」
「そういうのを抜きにして金銭的な面のみを見るとしたら？」
「うーん...お金で解決するならできなくは無い、とは思う。でも必要な材料とか人材とか、こんだけのもん作るなら技術者だって必要だろ？」
「まぁそうですね。お金だけでなく信用や人脈も必要になりそうですし」
「パパはサッカー関係の顔も広いから人脈と信用って点では不可能じゃないと思うよ。ま、実際こういう装置を作ったとしたら公共施設になるだろうけどな」
「なるほど。ありがとうございます」
となるとやはりここは彼女たちが作ったとは到底思えない場所なのだろう。
ある程度人脈や信用、もしくは人を動かせるだけの何かと大量の資金が必要となるはず。
彼女達の中にそれが可能な人、もしくは家族などの関係者にそういった人物がいる者もいるのかもしれないが、どちらにせよ遊園地の中にこれだけの施設を建設するのは難しいはずだ。
「いきなりそんなこと聞いてどうしてんだ？」
「いえ、恐らく一般人の集まりである彼女たちがこの施設を作ったとは考えづらいな、と思いまして。部活動であるなら可能性はありますがCCCは完全な地元チームでしょうし、それにこんな遊園地の地下にわざわざ隠すように作る意味もわからない」
「言われてみればそうだな...あ、でもあの御堂って子は大阪じゃ有名な大会社の子だった気がする。なんかの会式で見たことあるよ」
「でも会社で作ったならば大々的に発表して収入源にしないのは資金的にも無理があるのでは？」
「それもそうか」
そこまで話したところで遠くから声がかかる。どうやらここで練習させてもらうことになったらしい。
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桜餅 - ストーリーの流れ作りやセリフ、心理描写などがすごく丁寧で一気読みしててすごく楽しいです。神門ちゃんも神々しくて性差のないセリフもミステリアスで推しになっちゃいました。続きいつか見られたらいいなと思います。 (4月21日 10時) (
レス) @page27 id: 4b77f742c4 (このIDを非表示/違反報告)
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