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「信じられないなら、信じなくていい」
「えっ...」
「大方私たちの期待に応えられないことを気にして焦っているんでしょう」
瞳を揺らす彼をじっと見つめる。
「一人で全部やらなくていい、頼れないなら利用しなさい。私もサポートくらいできますしね。それにシュートを打てるのは何もアツヤだけじゃない」
「.....」
「私エイリア学園との試合は次が初めてなんです。少しくらい活躍させてくださいよ」
そう言って茶化すと、士郎はふわりと微笑んだ。
「わかった。アツヤも、いいよね？」
首元のマフラーに触れるとまた雰囲気が変わる。どうやらマフラーに触れることが切り替えのトリガーになっているみたいだ。
「独り占めはよくねぇしな...でもあいつにはぜってぇ勝ってやる」
「はいはい。ただパワーを強化するより視点を変えた方がより良いですよ。自分が思うのとは別の場所に改善点がある場合もあるので」
「おー...」
ぶっきらぼうな返事に手を振ってその場を後にする。
そういえば、誰か他にもこうやって返事を返す人がいたなと思い出した。
「(誰だっけ...)」
歩きながら考え込むが、霞がかかったようにその記憶は見えてこない。
デジャブかなと思い直し、もう既に再開されているだろう練習場へと足を急がせた。
＿＿＿＿＿
翌朝、起きて着替えてからテントから出ると何故かすぐそこに夏美がいた。
「夏美？」
何かから隠れるようにしているので小声で話しかけると、驚いた顔で振り返る。
するとキャラバンの方からキャプテンと秋の声が聞こえる。夏美の顔を確認したら、何となく隠れた理由がわかった。
「な、なによ」
「お前も難儀ですねぇ...」
「どういうこと？」
どうやらあまり自覚は無いらしい。
これは時間がかかりそうだなと思いながら何となしに頭を撫でると、彼女は照れながらも意味がわからないと言いたげな顔をしていた。
やる気十分な雷門は、明日の試合を前にしているからか特訓にも生が入っており次々とレベルを上げていく。
私も例に漏れず、なんとかレベルMAXをクリア。他にもいくつかのマシーンを試していき、最後にたどり着いたのは吹雪のいるシュート練の場所だった。
「吹雪」
汗を垂らして挑み続ける彼に声をかける。
予想はしていたが気づくことはない。
先日と同じだなとまたため息をついてタオルと水を持って近づいた。
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桜餅 - ストーリーの流れ作りやセリフ、心理描写などがすごく丁寧で一気読みしててすごく楽しいです。神門ちゃんも神々しくて性差のないセリフもミステリアスで推しになっちゃいました。続きいつか見られたらいいなと思います。 (4月21日 10時) (
レス) @page27 id: 4b77f742c4 (このIDを非表示/違反報告)
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