memories

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俺は手首をしっかり平野というやつに掴まれ便所まで駆け込んだ。きょろきょろと辺りを見回して誰も居ない事を確認するとそいつは、マスクとサングラスを外して俺に笑顔を向けてきた。



「改めて、廉くん。俺平野って言うから宜しくね！」


「それと、俺ね、一目惚れなんだ！」



突然現れたその男に俺は告白…をされたのか？



『あ、いや、、俺…男なんすけど。』



そうだ、俺は男なんだ。

目の前のそいつは何か勘違いしてんじゃ？



「ん？うん、知ってるよ。」


『はぁ？…なんで俺やねん…。』


「さっきも言ったけど一目惚れなんだって！あっ、そろそろ仕事だからまたどこかでねー！ばいばい！」



平野は手を振って颯爽と帰って行った。



なんやったんや、ホンマに。

急に現れて、いきなり告白まがいなことを受けて、俺にどないしろっちゅーねん。



もう、今日はさっさと、家に帰ろ。







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ピロン



あっ、マネージャーから…


いや、俺の見間違い？


『お疲れ様です。明日は、平野 紫耀さんって方と雑誌の撮影なので遅れないように！』




平野って、あ、別のやつやろ。


紫耀なんて滅多に居ない…じゃあ、今日の奴か、やっぱり。



『あー…なんやったん。あー！知らん！知らん！もう寝る！』





…ちゅんちゅん。


はぁー…もう朝か。行きたくない。なんでアイツなんよ、あー！くそっ！




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