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Aが席を立つと、教室中に緑色の煙が爆発した。咄嗟に顔を覆うと、腕と顔に痛烈な痛みが走った。刺すような衝撃が走り、シューシューと耳元で何かが大きく響いている。
「う、うう…」
Aはわけも分からず混乱し、あまりの痛みに立っていられなくなった。床に膝をつき手のひらをつくと、手が濡れた感触がある。1泊遅れて、手のひらから不快なシューシューという音が響き、とてつもない痛みが走った。
「ああっ！」
Aは手のひらとうでと顔が熱く、焼け爛れているような感覚に襲われた。痛みが全身に広がり、体を動かせない。ローブが焼ける音が耳に響き、自分が何を言っているかわからなかったが、嗚咽が止まらなかった。
「A！！！！！！いやあ！！！Aが！！！」
煙が晴れた時ダフネが見たのは、床に座り込み、椅子にしがみつくように凭れて号泣するAだった。
腕は焼け、Aの真っ白な頬は赤黒く爛れ、涙と涎を垂らして呻きながら泣いている。酷い有様だった。それでも醜いというよりは、悲愴で、惨めで痛々しくありながらもAは美しさを損なわないのだった。
「馬鹿者！」スネイプが怒鳴り込んで、失敗作の薬をエバネスコで取り除いた。
「ふざけないで、この、ウスノロ！」
パンジーがAに駆け寄って、ネビル・ロングボトムに罵倒を浴びせかけた。
パグのような顔を真っ赤にして、「スクイブは家へ帰りなさい！何も出来ない約立たず！失敗するなら1人でしなさいよ！バカでノロマで人に迷惑しかかけないカエル野郎！！」と令嬢らしからぬ口調で喚いたあとは、Aの肩にそっと手を置いた。
「ねえ、大丈夫なの？こんな…酷い…」
Aの惨状に言葉を失い、パンジーは涙ぐんだ。
「医務室に行かなきゃ！ああ、先生…Aが、Aが…」
ローブに縋り付くダフネを鬱陶しそうに払い、スネイプがAを抱きかかえた。
「諸君らは調合を続けたまえ。提出が終わったものから、各々解散とする」
Aは痛みで呻いていたが、意識はあった。頭の片隅は常に冷静な自分がいる。
スネイプの肩越しにマルフォイがグリフィンドールと口論をしているのが見えた。珍しく、ノットも応戦している。パンジーは泣きながら喚いていたし、ダフネも泣いていた。
ロングボトムが、グリフィンドールの生徒に支えられながら、号泣しつつ後ろを着いてきていた。彼の顔も腕もおできで真っ赤だ。爛れて血が滲んでいる。
「ごめんね…ごめんね…」
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うたかた(プロフ) - 第一部隊さん» ありがとうございます。最近時間がなくてなかなか書けていませんが、脳内のスリザリン生活をゆっくりしたためたいと思います。 (2018年10月7日 12時) (
レス) id: 0c67ed22ac (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - 凄く心地の良い文章の書き方ですね。とても面白かったです。更新楽しみにしています。頑張ってください。 (2018年10月5日 20時) (レス) id: c19040a7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うたかた | 作成日時：2018年9月19日 13時
