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すきがいっぱい(ytym) ページ3

side ym

『ね、デートしようよ』

『デート?』

『うん。明日オフでしょ?』

『いい、けど……』

『じゃ、決まりね』


昨日の夜、唐突にデートなんて言うからどっか行きたいのかと思ったら、どうやらそうではないらしい。

朝ごはんを食べて、出かける準備をして、車に乗り込んだところで裕翔は首をかしげた。

「どっか行きたいとこある?」

「え? ゆーてぃが行きたいとこあるんじゃないの?」

「いや、特には。なんで?」

「だって、デートしたいって……」

そう言えば、裕翔は楽しそうに笑う。

「なんだ。行きたいとこあるなら最初からそう言うよ?」

「じゃ、じゃあ」

「単純に、やまとデートがしたかっただけ」

「あ……」

その言葉が嬉しくてうつむく。

ぽん、と俺の頭に大きな手が置かれてぐしゃぐしゃとかき回された。

「……冬にかけて、番宣で忙しくなるでしょ。今のうちに、デートしたいなって」

ちょっとふてくされた声音に笑ってしまう。

大人に見えて、さみしがりのヤキモチ焼きで甘えんぼなのが彼のかわいいところだ。

子供っぽい、っていうの?

「……ならね、カフェ行きたい。この前見つけたの」

「りょーかい。ナビはよろしくね?」

でもそう言って、すっと助手席のドアを開けてくれるから。

「……うん」

やっぱり大人、なのかもしれない。





裕翔は全部かっこいいけど、特に横顔は彫像みたいでほんとに綺麗だと思う。

要するに運転してるときがものすごくかっこいい。

だからじっと見てたらサイドミラー越しに目があって、慌てて口を開いた。

「あ、帰りにスーパーも行きたい」

「スーパー? いいけど」

「今日は外食じゃなくて俺が作るの」

「ほんと? 楽しみだなぁ」

裕翔は俺が作るものならなんでもおいしいって言ってくれる。
だから作れるときは、できるだけ作りたい。

お店で食べてるときに、これおいしいねって言われたらちょっと悔しくなる、なんて重いかな。

でもそのポジションはプロが相手でも譲りたくないんだもん。

「山ちゃんのご飯が一番おいしいもんね」

どうやらその気持ちはちゃんと伝わっているらしい。

裕翔は鈍いとこもあるけど、俺を喜ばせることにかけては天才だ。

ありがと、と呟けば、山ちゃんはいい奥さんになるね、と嬉しそうに微笑むからやっぱり敵わないなぁ、ほんとに。

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アーリー(プロフ) - やまありが見たいです!シチュエーションはなんでもいいです! (2018年3月27日 10時) (レス) id: 314e4c8ab4 (このIDを非表示/違反報告)
- eternalの続きが見たいです (2017年11月8日 7時) (レス) id: 13a9f2ae49 (このIDを非表示/違反報告)
0zf2p163561m7c(プロフ) - 裕翔くん受けが見たいです。相手は誰でもいいです。 (2017年9月23日 11時) (レス) id: ecfae142fa (このIDを非表示/違反報告)
ちろりー。 - 可愛い知念ちゃんが見たいです。厄介なリクエストだと思いますが、ぜひお願いします。長文失礼しました。応援してます! (2017年9月2日 20時) (レス) id: 950c02c76a (このIDを非表示/違反報告)
ちろりー。 - こんにちわ、まそらさま。まそらさまの書く伊野尾ちゃんに惑わされ来ました。そして、リクエストなのですが、やまちねかありちね、又は両方(、、、欲張り)が見たいです。オスっぽいけど知念ちゃんのことが大事でしょうがないのと、ツンツンしてるけど本当は相手がすきな (2017年9月2日 20時) (レス) id: 950c02c76a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まそら | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年5月21日 20時

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