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圭「おじゃましまーす…」

光「はい、どーぞ」

来ちゃった。光くんの家。

別に初めてでもなんでもないけど、いまだに心臓はうるさいままだった。

光「座ってな、今お茶いれるから」

圭「うん、ありがと」

ぽん、と俺の頭に手をのせて光くんはキッチンに向かう。

緊張してたりすると、昔からよくやってくれる仕草だ。

光「紅茶だけど、砂糖いる?」

圭「んー、少し」

ちょっと大きめの声で返事して、こっそり光くんを見る。

鼻歌を歌いながら手際よくお茶をいれる姿はやっぱりかっこよくて、なんか胸がきゅんとした。

ん…?きゅん…?

あわてて首をぶんぶんとふる。

気のせい気のせい。
からかってるであろう知念に惑わされてはダメだ。

そう思っているのに全然落ち着かない。そわそわが止まらないというか。

それがまずかったのだと思う。

光「はいよ、お茶」

圭「あ、ありがと…わっ!」

ふりかえったら目の前にあった光くんの顔。

その近さに動揺してなぜか立ち上がりかけた俺は、当然ながら光くんとぶつかった。

光「うわっ!熱っ!」

圭「ごめん!!」

二人で叫びつつも、どうしようもなくそのまま床に倒れこむ。

光くんの顔が再び目の前にあった。

圭「ご、ごめん…!」

あわてて退こうとする。

でも下になっている光くんは、なぜかそれを引き留めた。

光「…なあ、なんで今日そんなに落ち着きねーの」

圭「え、っと」

言えない。知念が、光くんに恋してるんじゃない?とか言ってきたから動揺してます、なんて。

光「目があったらそらすし、そわそわしてるし、なんか顔赤いし」

圭「、それは」

光「それにさ、なんでこんなにドキドキしてんの…?」

心臓の辺りに伸ばされた手。

もはや誤魔化しようのない距離。

言うしかない、みたい。

圭「ち、ねんが」

光「うん」

圭「俺が光くんに恋してるんじゃないかとか言うから」

光「……」

圭「なんか、意識しちゃって…」

光くんは何も言わない。

やっぱり違うよね。

俺の、気のせいで合ってる。

だからちょっと胸が痛いのを放って、うまく笑い飛ばそうとしたのに。

光「…なあ」

なのに、次に目があった瞬間俺は凍りついた。

トロリと甘い、それでいて鋭い目線。

本能的に、喰われる、と思った。

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まそら(プロフ) - けーた。さん» ありがとうございます!長くなってしまいましたがなんとか終わらせました(汗 お気に召したならなによりです〜これからもよろしくお願いします! (2017年3月26日 13時) (レス) id: 3d265cde62 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - まそらさん» まそらさん〜!もう すごく好きなひかけとにどきどきが止まりません…!もう少し続くのかなと思ったのですがあまりの嬉しさに思わず来てしまいました^^;ありがとうございます*嬉しい〜♪ (2017年3月25日 22時) (レス) id: 5c1dcb4cdc (このIDを非表示/違反報告)
まそら(プロフ) - けーた。さん» リクエストありがとうございます!ぜひ書かせていただきます(*^^*)少々お待ちくださいね! (2017年3月22日 8時) (レス) id: 3d265cde62 (このIDを非表示/違反報告)
まそら(プロフ) - さくらさん» お気に召していただけたようで何よりです!次の甘々もがんばりますね(*´∀`) (2017年3月22日 8時) (レス) id: 3d265cde62 (このIDを非表示/違反報告)
オシャレマッシュ(プロフ) - まそらさん» いえいえ!はいっ!もっと闇感あるの楽しみにしてますっ!やぶいのには共依存にも程があるほど共依存してて欲しいです← (2017年3月22日 3時) (レス) id: d07691df96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まそら | 作成日時:2017年3月5日 21時

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