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橋「Aちゃん来ましたー！」
橋本さんが衣装室の扉を開けると一斉に視線が向いた。
「おはよう！体調大丈夫？」
『はい！もう、』
「ちょっと痩せた感じするから採寸から始めようか！」
『はい、えっと・・・』
「待ってたよ！間に合って良かった！」
私が喋る隙もないくらい・・・
歓迎の言葉をくれるスタッフさんたち。
冷たい視線を向けてくる人なんて誰も居なくて。
視界がぼやけていくーー
.
『・っ、ごめ、・・なさ、』
不安だった心が嘘みたいに温かくなる。
「はよーっす・・って。なんで泣いてんの、」
後ろから遅れてやってきた翔兄は・・・
立ったまま泣いてる私を見て耳元で「なんかされた？」と聞いてくる。
.
『・・っ、ちがっ、嬉しく、て、』
“待ってた”
この一言が、こんなにも嬉しいなんて。
私なんかを・・・
待っててくれる人が居るーー
.
「そっか、」
翔兄は、詰まった声で答えた私をぎゅっと抱きしめて頭を撫でてくれた。
『・・っ、あたしなんか・・・待っててくれる人、居ないって・・・思ってた、』
そう言うと、身体を離されて目をじっと見られる。
.
「・・・また言った」
『・・っ、なに、？』
「“私なんか”」
『・・・あっ、』
咄嗟に口を抑えたけど・・・もう遅い。
駄目だって言われても・・・
どうしても言っちゃうの。
"ここに居る自分"に自信がないからーー
.
翔兄は気まずそうな顔をする私の瞼を親指で撫でて呆れたように言う。
でもその顔は、すごく優しくて柔らかいーー
「・・・いい加減さ、お前を大事な仲間だって思ってる俺らのこと、信じろよ。周りにそう思わせた自分のことも・・・信じてやれよ」
翔兄が橋本さんたちのほうを見るから。
つられて視線を向けると笑ってるみんなが居る。
"信じろ"って。
自分で自分に言うより。
人に言ってもらえるのって、こんなに嬉しいんだーー
私も・・・
言われる側じゃなく、強く言ってあげられる人になりたい。
みんなに返せるようになりたいーー
.
「分かりましたか」
『・・っ、ん、』
「ごめんなさいは？」
『・・っ、ごめんなさい、』
「よく出来ました！」
ここが私の居場所だって・・・
堂々としていようーー
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R - もう更新のご予定はありませんか…？ (2022年4月2日 23時) (
レス) id: 145417aa36 (このIDを非表示/違反報告)
R - わたしも楽しみにしています！何回も何回も読み返しています。そして何回読んでも、感動させてもらっています。 (2021年5月30日 15時) (レス) id: 145417aa36 (このIDを非表示/違反報告)
NOA(プロフ) - 続き、楽しみにしてます！ゆっくりでも更新してもらえるの、待ってます！ (2021年5月30日 7時) (レス) id: 330ab0f696 (このIDを非表示/違反報告)
さんでぃ(プロフ) - ちいさんさん» コメントありがとうございます(^^)d楽しみにして頂いてるのになかなか更新出来ずに申し訳ありません。今月からまた徐々に更新していけたらと思いますのでこれからも宜しくお願い致します♪ (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6ba148e475 (このIDを非表示/違反報告)
さんでぃ(プロフ) - Rさん» いつもコメントありがとうございます(>_<)なかなか更新出来ずに申し訳ありません。3月からまた少しずつ更新していけたらと思うので宜しくお願い致します(*´ー｀*) (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6ba148e475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんでぃ | 作成日時：2020年8月10日 23時
