雨風の中、日向に芽吹く―7

・雅紀side ページ16

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仕事を終えて早めの飛行機で帰ってきた。



Aが初めて夜にひとりだから気になってたけど・・・

何事もないだろうと思って風呂から上がると光ってる携帯のランプ。






開いてみると相手はタッキー。


【電話繋がらないからメールで。ひめが外で呑んでたらしいので迎えに行きます。俺の家で預かるから翔くんに伝えてくれると助かる】






外で呑んでた、？



電話をかけ直しても繋がらない。

【タッキーの家に迎えに行っていい？】と送って。


翔ちゃんにはタッキーからのメールを転送し、下には俺の家に泊まらせるって付け足した。







20分後、タッキーから返信。


【ひめを引き取ってきました。無理しなくていいけど来れそうなら来てあげて】








これは・・・行ってあげないと。


呑むのが大好きなAが俺たちとの約束でプライベートの呑み会は行ってなかったのに。


やっぱり、ひとりにしちゃいけなかったんだ。





鍵をひっつかんで車を走らせ、タッキーの家に向かったーー







.







滝「・・・いらっしゃい」

相「色々ありがとね。面倒かけてごめん、」

滝「全然いいよ。ひめ寝たばっかだから。上がって？」







リビングにとおされると濃い目のコーヒーを淹れてくれて、これまでの経緯も教えてくれた。




嵐を馬鹿にされて呑み比べ・・・

翔ちゃんみたい笑








滝「・・・やってもやっても追い付かないって。5人が近いのに遠くて苦しいって、」






そんなこと思ってたんだ・・・

こんなに近くに居るのにーー






滝「男は背中を見せるだけで充分だけど・・・女の子ってそれだけじゃ足りないんだよ、きっと」





都合のいい言葉を並べて安心させても・・・

その場凌ぎにしかならないし、適当な言葉じゃAはきっと見破るから。




言葉は曖昧だから手を離さなければいいーー



そう思ってたけど・・・

今日みたいに物理的に手を離さなきゃいけない時は必ずある。


その時に俺たち5人とAを繋いでくれる言葉が必要なのかもしれない。







相「そう、だね。帰って俺から話してみる、」

滝「もうほとんど酒は抜けてると思うから。さっき吐いたし」

相「吐いたの？！」

滝「ははっ！黙りこんで、泣きながら反発して吐いたね笑。それで寝た」

相「うっわ・・・マジでごめんね苦笑」

滝「いや。初めての気持ちを味わわせてもらえて嬉しいよ」








・・・やっぱ、タッキー偉大だわ。



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