雨風の中、日向に芽吹く―

・潤side ページ42

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ノックと同時に部屋に入ってきたジャニーさん。

そして・・・嵐の新メンバーになる彼女。


松倉Aーー





正直、最初に聞かされた時は・・・
冗談じゃないと思った。

俺たちが時間をかけて築き上げてきたものに新しい奴が入るなんて。



でも、レッスン風景を見て多少その気持ちは薄れていた。








人って短期間にこんなに変われるのか・・・？




映像で見ても、動きや雰囲気、オーラが日々変わる彼女。

その変化を近くで見れるのは面白いかもしれない。








『はじめまして。松倉Aです。今日からお世話になります』

ジ「・・・じゃあ、あとはYOUたちでやってね」



その言葉と同時に去っていくジャニーさん。

俺らの自己紹介は不要だと思ってのことだろう。
なんせ、この子は俺らのコンサート会場でスカウトされた、俺らのファンだから。







松「とりあえず・・・これ資料だから。そこ座って聞いてて」

『分かりました』



特別扱いはしない、と決めた俺たちだから彼女に群がるようなことはしない。
初対面を果たしたら、すぐに一緒に仕事をする。

コンサートのほとんどを担っているのは俺だから。
俺がホワイトボードの隣で、考えた構成を皆に話しながら曲や意見を書き進める。





松「・・・って感じなんだけど。どう？」

櫻「うん。いいんじゃない？」



特段なにかない限り、俺の思うように進めさせてくれるメンバー。


彼女はどうだろうか。





松「松倉さんは？どう思う？」

『えっと、、、これって照明の明るさを上げることは出来ないんですか？』






驚いた。
素人の女の子が意見を出してくると思わなかったから。




松「いや、出来るけど。どうしてそう思うの？」

『あの、見てる時に、』

松「うん」

『せっかく暗転して、すぐに登場するなら、暗転する前よりもっと光度を上げたほうがメリハリつくんじゃないかなって思ってて・・・』



素人目線ですみません、と小さい声で言う彼女。






松「・・・そうか。いや、、、それは考えたことなかった」

『あっ、ごめんなさい。忘れて頂いて・・・』

松「ちょっと試してみるよ」




俺がそう言えば、
ホントですか？！とパッと明るくなる彼女。









この子は・・・
立場とか関係なく、思ったことを正直に、まっすぐ伝えてくれる。



やっていけるかもしれない。6人でーー








これが僕らとAの初対面ーー



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2011.5.21 news→←初対面 2011.5.14

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