雨風の中、日向に芽吹く―

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社長室に通されてから20分程経過した時、
扉が開いた。




ジ「座ってて良かったのに」



そう言って、書類の束を持ってきたジャニーさんらしき人・・・改め、ジャニーさんは部屋の中央にある革張りの黒いソファーに腰を下ろした。








『いや、、、じゃあ失礼します』

私もそう言ってジャニーさんの前のソファーに腰を下ろす。





ジ「・・・うん。いいね。僕、礼儀正しい子が好きなの」

『こんな子でもですか？』

ジ「ん？」







だって・・・

今の私はすっぴんにスウェットにマスクといったなんとも酷い格好で。
家の周りの畑道にはお似合いだけど、こんな綺麗なビルでこんな高そうなソファに座ってられるような格好ではない。


そのようなことをかいつまんで話すと、ジャニーさんはまたもや笑い始めた。







「YOUは本当に面白いね！笑」





女の子ってこんなに面白いの？
今までもったいないことしてきたかなぁ。


そう言いながらクスクスと笑っている。

ひとしきり笑ったあとにこう続けた。







ジ「僕がマネージメントする上で大切にしてるのはね、その子に愛される素質があるかどうか」

『愛される素質・・・』

ジ「そう。顔はね、そこまで大切にしてないの。見せ方次第で男の子も女の子もいくらでも変身出来るからね」

『なるほど・・・』

ジ「あとは・・・こういうグループを作りたい、っていう直感に見合う子かっていうのと、それに向けて頑張れる子かどうか」

『はぁ・・・』

ジ「最後に、、、ちゃんと礼儀をわきまえているかどうか」









YOUはその条件に全て当てはまってるよ。

正式に言うね。








"ジャニーズ事務所代表、ジャニー喜多川です。

YOUも嵐、やってみない？ーー"




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